酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

タグ:日系

急ぎ気味だったブラジル旅を終え、メキシコに向かいます。
本当はこの後カリブ海を巡る予定でしたが、コロナウイルスがあるからクルーズを中止する予定なものの、その後どうするか全く決めていません。

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ブラジルは治安が悪い悪いと思いっきり脅されて来ました。
想像していたほどではないものの、実際に何度か危険な目に遭いかけ、世界有数の危険都市を体感してきました。
そういった国の人はみんな国を出て他のところに住みたいと言う人がほとんどなのですが、不思議なことにブラジルにいる人はみんな、ブラジルが好きでここにいる、と断言していました。
外から見ていると日本人は文句ばかり言っているように見えます。
日本が好きで日本にいる人は一体どれくらいいるのでしょうか。
日本の国旗や国歌が気に入らない人もいますが、国の象徴がそこまで嫌ならなぜ日本に住み続けているのか全くの謎です。
私は日本に住みたいとは思いませんが、日本には素晴らしい文化があり、安全でとても素敵な国だと思います。

今回は戦後ブラジルに移民で来られた方から直接いろんな話を聞くことができました。
今まで戦争で苦労した話を語ってくださったのは日本に残って苦労された方でした。
しかしブラジルに来た方にはまた違った苦労がたくさんありました。
2ヶ月かけてアフリカまわりで来られたこと、日系人の養蚕農家が作った絹を買ったアメリカが落下傘を作っていたこと、生活や教育事情などなどいろんな話を聞きました。
また、このコミュニティには古き良き日本のいいところがたくさん残っているように思いました。
そんな方々が頑張ってくださって今のブラジルの日系コミュニティがあり、私が安全に旅行できる環境があるんだと思います。

危険なことは確かにあったけど、ブラジルには独自の文化とおいしいご飯、それでも優しい人たちがたくさんいて、とっても魅力的な国でした。
また来ます!

Big thanks to Natori-san family, Hiru Miyamoto

今ステイさせていただいているお宅の方が佐賀県のご出身とのことで、佐賀県人会の新年会に行ってまいりました。
サンパウロで。
47都道府県のうちそこまで大きな県でもない佐賀の、サンパウロ支部。
溢れるマイナー感がたまりません。

まずはやっぱりご飯のことを書きます。
お寿司はよくある日本の巻き寿司のみならず、蕎麦を巻いたものや、シシトウに酢飯を詰めたものなど、ブラジルならではの工夫が感じられるものがたくさんありました。
セビーチェは優しいお酢加減で、お寿司ともよく合いました。
一年ぶりくらいに食べる煮物は、出汁が血管に染み渡る美味さでした。
もはやブラジルで国民食レベルに普及してる焼きそばは、中華のあんかけ焼きそばめいた感じはありましたが、とても美味しかったです。
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日系人の方は日本語が片言の方もいれば、全く話せない方もいらっしゃいました。
ブラジルの人と日系人のハーフになると、日系人かどうかすら見た目から判別できない人もたくさんいらっしゃいます。
日本ではキラキラネームが流行り、子がつく名前すら減っている昨今ですが、ブラジルでは伝統的な名前が多いように感じられました。
この施設では剣道や薙刀教室も行われており、別の日系コミュニティでは長唄やお琴、三味線なんかも習えるようです。
今後日本の古い伝統が残るのはこういった海外コミュニティかもしれません。

焼きそばの普及具合、そこらへんで日本食材がなんでも買える感じを見ていると、日系人がかなり市民権を得ていることを実感させられました。
最初は奴隷の代用だったかもしれないけど、ここまで地位を向上できたのは、一重にかつてブラジルに渡った方やその子孫の方の努力のおかげだと思います。
私が今ブラジルを楽しめるのもその方々の努力なくしてはあり得ないものと思います。

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