今日は頑張ってバスに乗って、宿泊してる市内中心部から、エロい土器があると話題のラルゴ博物館まで来ました。
例によってこの街もMoovitというアプリが使えるので、乗るバスはそれで検索しました。
しかしなぜか乗ったバスの経路が変更されてたのか、今日が日曜日だからなのか、最終的にルートから外れたところに止まり、終点だと下されました。
行き道に2回バスに乗ったのですが、どうやら値段はバスの種類と行き先によって違うようです。
だいたい1ソルから3ソルの間で色々行けるようです。

そうやってたどり着いたラルゴ博物館はとても治安の良い地域にありました。
ブーゲンビリアの花がそれは見事に咲き乱れていました。
こんなところにエロ土器があるのかと高まります。
入場料は30ソル、約1000円でした。
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こちらの博物館を設立したラルゴさんのお父様は、考古学者で土器のコレクターだったそうです。
ラルゴさん自身はペルーの主要な8文明を分類し、時代を特定しました。
年代と文明のテーマごとに出土品が並んでいます。
ここはたしかにエロ土器はあるものの、それ以前に真面目な博物館です。
そして嬉しいのは、解説文に日本語があるところ!
しかもよくある海外の変な日本語ではなく、大変流暢な自然な日本語でした。
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ここで私が大変興味を持ったのは、モチェ文化というペルー北部のモチェ川流域に、紀元前後から約700年ほど栄えた文化。

こちらはモチェ文化において、お葬式の時にトウモロコシのお酒を入れて飲んだとされている土器。
とても写実的な土器がこの時代に作られていたことに大変驚きました。
この博物館には4万5千点ものペルー 全土からの土器コレクションがあり、ここに展示されている2点以外にもたくさんあります。
どれも個性があり、モデルの人に大変良く似ているものと推察されます。
しかしどういうわけか女性のものは出土していないそうです。
もう土器が話しかけてきそう。
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こちらはインカ帝国のキープ。
主に数字などを結び目とその間隔を利用して記録したそうです。
インカは文字を持たない文化でしたが、このキープが一部文字の役割を果たしていたそうです。
初めて実物を見ることができました。
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モチェ文化に戻ります。
モチェ文化には生贄の儀式があったそうです。
目的は、神様に血を捧げること。
アステカのように人間のタンパク質摂取ではないそうです。
こちらは、棒を使って戦って、兜を落とされた方が負けて生贄にされます。
負けた方は、服を脱がされてフルチンにされ、首に縄をかけられて神官のもとに連れて行かれます。
そして神官が首をかっ捌いて出血させ、その血を器にとり、神に捧げます。
この絵が生贄の儀式の図解です。
土器に描かれたものを拡大したものです。
右下のあたりに首を切られてる人がいて、その血を上段で神様に捧げています。
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これはトイレの男性女性の標識。
凝ってて可愛いなと思いました。
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これまでの展示室とは別で、土器コレクションだけを集めた部屋があります。
生きているようなリアルな土器がたくさんあり、どれも大変印象的でした。
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これとかもう、すごく微妙な表情が表現されていて大好きです。
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【以降性的表現あり】




噂のエロ土器は、博物館の庭の奥に隔離されるようにErotic Roomというところに展示されています。
どれもモチェ文化のものだそうです。

もう、想像力というかなんというか。
儀式用の土器で、ここに口をつけて中のものを飲むらしいです。
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こんなのがもし急に出されたら私びっくりしてしまう。
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真っ最中のものもあります。
写真には撮っていませんが、お尻の方で真っ最中のもの、お口で真っ最中のものなど色々あります。
それぞれに宗教的に意味があるそうで、お尻のものは宗教における秩序の転換を意味するとか。。
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ガイコツのおまたに性器がくっついてるとてもシュールな土器。
ガイコツが生きた女性と真っ最中の土器もありました。
これはこの文化において肉体の死と精神の死が別物だと考えられていた証拠だそうです。
真っ最中のものは、大地の女神を孕ませる様子だそうです。
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とてもそのまんまな女性の土器。
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こちらは男性の土器。
これらをかたどったマグネットやキーホルダー、Tシャツなんかもミュージアムショップで売られています。
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こちらの博物館には、めちゃくちゃ綺麗なお庭を眺めながらお食事ができる、結構いい感じのレストランがあります。
500円出せば前菜とメインがお腹いっぱい食べれるこの国で、料理一皿1000円くらいのお値段でした。
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