酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

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ロンドン にいたのはもう1週間も前なんですが、他のことが印象的すぎてほぼ忘れかけてたトピック、ロンドン塔です。

塔といっても東京タワー的な見下ろす役目のものではなく、13世紀から受け継がれるイギリスの王朝の重要スポットで、さながら要塞の体を成しています。
ナショナルミュージアムも大英博物館も無料を誇るこの国でなぜかここは30ポンドも入場料をとられます。
まあ他が無料な分だと思えば良いでしょう。。
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入ってすぐに目に付いたのは拷問器具の展示。
これはたとえば囚人をバンザイで寝かせて両手両足を縛り、ぎゅーっと引っ張るやつだそうです。
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ロンドン塔のシンボルの一つであるカラス。
ここからカラスがいなくなったら今の王朝も滅びるという伝説があるので大切にしています。
カラス担当の職員さんもいるみたいです。
どういうわけか、ClawsではなくRavensと呼ばれています。
ここの建物のいいところは、日本語含む世界各国の言葉の説明書きがあることです。
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こちらがロンドン塔で1番大きな建物。
中は博物館になっています。
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上半身は素敵だけど、なんだかおマタのモッコリが気になる鎧さんや、日本の鎧も飾られていました。
いま世界中でこうやって日本のものを見られる、先人たちの努力に感謝せねばといつも思います。
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真ん中にちょっと写ってる男の人が、ロンドン塔の衛兵。
その昔ロンドン塔の警備員がパーティーの牛肉を持って帰ってめっちゃ食べたことから、通称Beefeaterと言われます。
おなじみ例のジンのブランドの由来になったのがこれです。
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さてここからは撮影禁止エリア。
このロンドン塔の展示の目玉は歴代国王の王冠や錫杖などの宝物です。
ヘンリー8世くらいの古い人物のものから、現在のエリザベス女王のものまで、あります。
世界中から集められた目ん玉より巨大なダイヤモンドをはじめとする宝石たちは、ラグジュアリーに興味はなくても一見の価値ありです。
昔モスクワのクレムリンのダイヤモンド庫で世界最大と言われるダイヤモンドを見たことがあります。
あれは磨かれていない状態で世界最大といわれ、それだけが目玉になっていました。
しかしここはずらっと並ぶ王冠どれもこれも強烈なサイズの磨かれた宝石が使われており、それはそれは見事でした。

富と権力の象徴、といわれると私はバチカンのサン・ピエトロ大聖堂を思い出します。
あれほどまでに時代を代表する芸術家が寄ってたかって、高価な材料をふんだんに使って作られた建築物は他には思いつきません。
ロンドン塔を見たいま、富と権力の象徴、といわれるとたしかにこのでっかいダイヤモンドたちもその一つだと思います。
観光客にも向けて展示していることがなによりそれを示していると思いました。

ギリシャで一緒にバンジージャンプしたイギリス人のお姉さま、キャロリンさんと再会しました。
彼女はとてもパワフルで、日本人だと年齢を理由に色々言う人がいる中、だってやりたいんだもんを原動力に突き進む。とっても素敵なお姉様。
そんな彼女のツテに教えてもらった、ロンドン最古のPie and Eelの店に行きました。
タワーブリッジから徒歩約20分程度のところにある、M.Manzeというお店。
Pie and Mashという伝統料理とJellied Eel(うなぎのゼリー寄せ)を出してくれるお店です。
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店内はこんな感じで、とってもアットホーム。
名前は忘れたけど、サルサなんちゃら、みたいなオリジナルのソフトドリンクがあります。
コーラの炭酸なしみたいな感じでした。
Tシャツやスタイなどのグッズも気になります。
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このお店の1番人気は、このPie and
Mashという料理。
肉の入ったパイ1つと、マッシュポテト2すくいが、1Pie and 1 Mashになります。
イギリスのご飯なのでやっぱり味はほとんどありません。
ここにモルトビネガー、塩コショウ、別注文のグレービーソースをかけて食べます。
この緑のやつはうなぎの出汁と豆と多分バジルとかのソースです。
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はい、うなぎのゼリー寄せ、忘れもしない4.5ポンドです。
見た目は最悪。
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そして実食、食べてみたわたしの図。
押し寄せる生臭さ、味のなさ。
実は美味しい展開は今のところない。
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お店のウエイトレスさんは、子供の頃これが好物だったそうです。
彼女によるとモルトビネガーとコショウをしっかりかけて食べるのがポイントだそう。
やってみた図がこちら。
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見た目変わらないけど、ジャバジャバかければうなぎ部分は食べれる味になります。
ゼリーは相変わらず生臭みの化身のようで無理でした。
この調味料の組み合わせにおそらく近いのは醤油です。
うなぎのタレに酒やみりんを混ぜる日本人は偉いです。
これだけ食べづらいゼリー部分は果たして必要なのかと誰もが思うわけですが、イギリス人によると「美学」だそうです。
そういえばイギリスは有名な画家少ないよね、と思いました。

数分後、胃からこみ上げる生臭さに耐えかねて買った胃薬の軽いミントは、紛れもなく今までで一番最高のミントでした。
スーパーで3ポンドしないくらいで買えます。
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この食べ物は生臭いです。
調味料が揃ってない限りわたしは全くお勧めできません。
魚の煮付けにしょうがを混ぜる日本人はえらい。

ロンドン中心部、トラファルガースクエアにあるナショナルギャラリーに来ました。
地下鉄だとチャリングクロスが最寄りです。
なんだか地名がいちいちハリポタ臭がして、わたしは大好きです。

このナショナルギャラリー、すごいところは特別展以外無料なところです。
ゴッホやゴーギャン、ラファエロにミケランジェロがタダで見れます。
もうほんと、これまでいくら美術館に費やしてきたのかと。
大英博物館も自然文化博物館も全部無料で、ダテに物価と税金高くないなと。
その恩恵に預からない手はありません。

海外の美術館あるあるですが、まずこの建物が素敵です。
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この絵の前では、ガイドの練習をされている方の、説明の練習を聞かせていただきました。
これはアリアドネ(左端)がミノタウルスの迷宮から生還した後、島においてけぼりにされて(アリアドネの横の船がそう)、酒の神バッカス(黒くて蛇まみれの人)の求婚を受けるところ。
バッカスの前を歩くのは、まだ子供のサテュロス、この行列の後方にはぐでんぐでんに酔っ払ったサタンがおり、これが悪酔いを表現してるとか。
アリアドネの星の冠は、アリアドネの頭上に描かれている。
といったもので、バッカスがいる絵を説明してもらえてなんだか嬉しいなと思いました。
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こちらは有名な怖い絵。
成り行きで女王にされてしまったティーンエイジャーのジェーングレイが殺される寸前の絵です。
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ゴッホのひまわりとか糸杉とか。
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こういうヨーロッパの農村を描いた絵を今までなんの思いもなく見てきましたが、ヨーロッパを回った今なら、この奥の畑が米じゃなくてぶどうか麦作ってるとか、ここの風の香りとか、いろんなものが思い浮かびます。
むしろ懐かしいとすら思えます。
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この同じ夕日か朝焼けは、シャモニーの朝焼けひ照らされたモンブランと同じ色でした。
やっとこういう絵が素敵な美術館に飾られる訳がわかるようになってきました。
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もっとありますが、これ全部無料です!
イタリアで数百ユーロほど美術館に払ったけどここは全部無料です!!!
もう行かない手はありません!

ベルジュラック空港とかいう超辺鄙な空港からロンドンに飛びます。
辺鄙な空港とか萌えます。
空港の屋舎はとても小さく、おそらく今までで最小かもしれません。
多分カンボジアのシェムリアップ空港、インドネシアのジョグジャカルタ空港、イランのシーラーズの空港を下回ります。
おそらくフランスとイギリスを行き来する便しかないから、フランス人とイギリス人のためだけにあり、どちらも先進国なので不法就労とかの心配があまりないからこれが成り立つのでしょう。
このパスポートコントロールのアットホームで和やかなこと。
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飛行機。
気流が乱れていたのと椅子がチープなのか、離陸も着陸も地響きがダイレクトに伝わり荒めの到着でした。
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ここで1番の難関だと思っていたのがイギリス入国。
今まで不法就労をふせぐために気分悪いくらい質問責めにされていたのですが、今回はなんとパスポートを機械に通すだけのあっさり入国!
スタンプもなし、ホテルやフライトのチェックの尋問もなにもなしであまりにびっくりしました。
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バゲージクレームにあったATMはクレカのキャッシングかデビットカードのみ対応しており、私のPRESTIAのキャッシュカードは使えませんでした。
そしてホテルで鍵のデポジットとして渡した10年前の渡航の残りの5ポンドと10ポンド、今ではプラスチック紙幣に変わっているようで使えず驚きました。
銀行に替えに行かなければ。
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