ワインが発酵している最中に行うルモンタージュという作業について書きます。
ソムリエ教本では、ルモンタージュは下の方のワインを上に移す、程度の記載のみで、実際の作業については気にもとめていませんでした。
シャトープレヴェールにて作業させていただく中で実際やってみたので、それについて書きます。
ルモンタージュにも色々種類がありますが、今回は酸素を入れないルモンタージュです。
ホース2本とポンプ一台を用意し、タンクの下の蛇口と上の口をこんな風に繋ぎます。
繋ぐ前にはこのでっかいホース自体も清潔にするために、外側も中側も洗ったり消毒したりします。
上には人が登ってホースを支えます。
中にワインが入るとホースはめちゃくちゃ重くなります。
ポンプを作動させて約2分程度、ワインを回転させます。
そうすることで下に溜まってた酵母が全体に行き渡り、発酵が活性化したりします。
この後ワインを無駄にしないようにホースを抜いたり、ホースを水で洗ったりするわけですが、それもまた簡単ではない作業です。
こんな風に、ソムリエ教本では数行で説明される作業も、実際にやると決して楽ではありません。
ルモンタージュにも種類があり、ワインに酸素を入れたい場合は、タンクからのホースを一度タライ(的な大きな容器)に移します。
そうして空気に触れさせたワインをポンプで吸って、またタンクの中に戻します。
どういう場合にどちらのルモンタージュをするかは発酵の進み具合と醸造家さんのテイスティング結果次第です。
最後にソムリエ試験の復習と自分の確認のため、ルモンタージュの効果を書いておきます。(頻出)
1.果醪液への酸素供給
2.タンク内の糖分、酵母、温度の平均化
3.果皮や種子からのフェノール類などの成分抽出