酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

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今日は中世の街並みがそのまま残る、イシジャック村に連れてきていただきました!
ここはイギリス人に人気の観光スポットで、夏はもっと人がいるようです。
早速朝市が始まっています!
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この、露店の切れ目にある小径がいちいちどれも可愛くて、なんだかおとぎ話の世界のようです。
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そして肝心の朝市はこんな感じで野菜が売られています。
地元の人はスーパーよりもここで食材を仕入れることが多いようです。
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なんかセンスのあるイシジャックトレーナー。
なんと65ユーロもする。
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観光案内所に貼ってあったポスターによると、イシジャック村はこんな感じで丸く作られています。
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この村の名産のカゴ細工。
渦巻き状に編まれているのが特徴だそうです。
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そしてここで見つけて買えたのがこれ!
Gateau Bretone!
ローソンで売ってるガレットブルトンヌが好きすぎて、現地で味の答え合わせをしたいと思って買いました。
ブルトンヌとはブルターニュ地方のもの、という意味で、ブルターニュ地方は小麦、バター、塩などなどが名産のグルメ天国だそうです。
そんなグルメ天国の上質バターを効かせたカロリー爆弾がこの子、美味しくないわけがありません。
幸せが固まったらきっとカロリーになるんだなと思いました。
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先日圧搾した果汁は、タンクで発酵を続けておりましたが、遂に樽詰めの時がきました。
樽詰めって樽に詰めるだけなんですが、色々準備があったりするので、その様子を記していきます。

まずこの機械、日本に普通に生きてたらまず見かけないし、何をするかもわからない機械ですが、、
樽を洗う機械です。
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機械につながった黄色いホースは水道につながっています。
この機械の上に樽を乗っけて、中央の突起部分を樽の穴にセットして水道を開けると、水が出てきて樽の中を洗うことができます。
洗った樽はしばらく乾燥させて樽詰めを待ちます。

さて、樽詰めをすることになりました。
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タンクに入ったワインを、今回は場所やいろんな都合上容器に一旦移してから、電動ポンプで樽に送り込みます。
電動ポンプは圧搾やらいろんな工程で活躍するけど、果汁を酸化させないよう、あまりたくさん空気を送り込まないように気をつけないといけません。

容器に開けられたワインさん。
まだ若いので紫なんですが、この量は流石に圧巻。
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こうやってワインさんは樽に詰められていきます。
樽の中でもまだ少し発酵が続くので、二酸化炭素が発生することとボコボコこぼれてこないよう、軽く空気を入れるために樽の栓は軽く乗せるだけです。
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ここから毎日発酵の様子を見ます。
発酵の進み具合は、ワインの残糖度と温度で見ます。
糖度計と温度計で毎日進み具合を記録します。
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進み具合によっては、樽の底のオリをかき混ぜて発酵を進めます。
(樽の中でも発酵を進める白やロゼワインの場合のみ。
赤ワインはこの時点でほぼ発酵が終わりかけてる。)
この作業をバトナージュといいます。
バトンというのがこの写真の棒です。
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これで樽の底からガシガシかき回して、ワインの発酵を促進させます。
これは私がワインさんをガシガシバトナージュしている図。
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収穫が終わってホッと一息ついてはいますが、気を抜くことはなく、ワインさんたちを愛でながら地道に発酵させる作業が続きます。

フランスはぶどうの収穫の季節、ここで新しいワインを入れるために在庫を一掃する目的もあるのか、なんかいいワインが安くなります。
スーパーのワイン売り場はただでさえあまり見かけないAOCで溢れて私は好奇心でちょこちょこ買ってしまうものが、格付けシャトーや畑レベルのものまで安売りされており、危険な散財スポットになります。

ベルジュラックは割と田舎なので、郊外の大型スーパー、みたいなやつがあります。
ワイン売り場はただでさえ大きいのにめちゃくちゃ拡大されて、地域ごとのワインが並びます。
しかしここはボルドーと南西地方のあたり、その辺りのワインが多くを占めます。
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ここも安売りコーナー。
ヴィンテージを考えるとめちゃくちゃ安い。
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ここは神様コーナー。
一本の値段がこれだと思うと躊躇するけど日本より安いから買おうか迷う。
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さて、誘惑に負けて買ったワインたちはこちら。
どっちも美味しかった。
ボルドーポイヤック5級のシャトー、グランピュイデュカス2016年は38ユーロ。
通常かなり寝かすボルドーにも関わらず、既に大輪のバラを思わせる香りと際立つ酸味は流石。
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ブルゴーニュのシャサーニュモンラッシェ2017年44ユーロ。
開けた瞬間から漂うキャラメルのような、アプリコットのような、シャルドネらしい香り。
余韻の長さも流石の一言。
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今日はワイナリーはお休み、ボルドーに来ております。
ボルドーには世界的なワインの博物館があり、色々いいことも悪いことも聞きますが、前から気になっていたので来てみました。

トラムのCite du Vin駅で下車、向こうに見える奇抜な建物まで徒歩5分です。
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入場料は20ユーロ、日本語の音声ガイドもあり、このコードみたいなのを読み取ると全部綺麗で自然な日本語で解説されます。
むしろ音声ガイドがないと何も楽しめないので、これは忘れずに借りましょう。
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最初の方にある神話コーナーがとても楽しく、各国の神話や古代人のワインに対する認識を知ることのできるコーナーが大変面白かったです。
洪水神話大好きの私は大興奮。
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奥に進むとワインの匂いの例えるやつの香りを嗅ぐことができます。
馬の汗とか嗅げるのはとても貴重。
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ワインの色調見本もあります。
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こちらは子供向けの樽作りシミュレーションゲーム。
自分の名前を書いて完成させます。
他にもワイン造り、ぶどうの枝の剪定などのシミュレーションゲームが子供向けに用意されています。
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最後はお待ちかねの試飲コーナー!
1杯まで入場チケットで飲むことができます。
私はせっかくなのでアゼルバイジャンワインを試しました。
軽く甘口で美味しかったと思います。
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ガロンヌ川を見ながらワインを飲めます。
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売店のワイン売り場は圧巻です。
世界中のワインを買うことができます。
が、スーパー行った方が安いので私はここでは買いません。
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この博物館はワインの基礎情報(主に気候、土壌、ぶどう品種、製法など)が多く展示されており、エキスパート資格を持っている人には既に知っていることがほとんどかと思われます。
むしろ足りない情報(農法、添加物など)が多いと思う人もいるかもしれません。
しかし見せ方が上手いので、先生だったりインポーターさんだったりが何も知らない人に説明する手法として学ぶところはあるのではないかと思いました。
ワイン初心者の人だと問答無用で楽しめると思いました。

フランス南西地方の甘口ワインのAOCにモンバジャックというのがあります。
そんなモンバジャックワインを作るのがモンバジャックシャトー。
そしてその建物は歴史的にも価値があるため、観光用に一般公開されています。
まず知っとかないといけないのは、ここはワイン造りを見学するところではなく、歴史を学ぶところです。

モンバジャック城が見えてきました。
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横に広がるのはぶどう畑。
品種はセミヨンという白品種、貴腐菌という菌がついてレーズン状になるのを待ちます。
そうしたぶどうを絞ることで、量は少ないながらもとっても濃厚な甘ーい果汁がとれます。
この果汁を発酵させることでできるのが、甘口ワインのモンバジャック。
食前酒とかで良く飲まれています。
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ここでカピカピになってるぶどうは、、うどん粉病だそうです。
葉っぱが白くなるだけではなく、病気が進めば実までこんな風になるとのこと。
ここまではソムリエ教本にも載ってなかった!
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入場料は7.5ユーロです。
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場内にはいろんな展示があります。
風刺画家の絵、マクシムドパリのメニューの挿絵を描いて有名になった画家、有名な喜劇俳優、などなど、日本人にとってはマニアックかもしれないフランス人がここに居たようです。
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現代アートもいくつか展示されています。
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地下はワイン貯蔵庫になっていたり、かつてワイン造りに使われていた道具が展示されています。
ワイン造りの道具は今もあまり変わっていないのが驚きでした。
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さてさて、城の出口付近には試飲ができたりするところがあります。
やっぱ甘口ワインは美味しい!
ソーテルヌよりスッキリ目なのが特徴、とのことです。
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ワインはそもそもフランスだとこんなお値段で買えるんです。
そして全部試飲できます。
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こちらはモンバジャックワインのお値段。
日本で買うよりとってもお手頃!
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