酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

タグ:フランス


フランスでお世話になったワイナリー、Pre Vertとそのご近所にある有名ナチュラルワイナリーのシャトーレスティニャックのコラボでつくったこのワイン、昨年輸入されたものをやっとこさ開けました。

あの時は手摘み収穫したセミヨンと、同じく手摘み収穫のメルローを房ごとタンクに入れて発酵し、その後圧搾という方法をとりました。
WSETで習ったやつだと、半炭酸ガス浸漬法というやつではないかなと思います。
あの時の出来かけのしゅわしゅわした果汁も既に大変芳しく美味しく、どうなるか楽しみなものでした。IMG_4197


あの時まだ濁っていた果汁がこんなに綺麗な色になったところでもう感動です。
軽くスワリングすると匂い立つフレッシュなベリーの香りはあの時のジュースの香りのままで、ヒッピーな人々とガンガン音楽かけながらノリノリで圧搾器にぶどうを入れたり、羊が逃げたり、1歳児が私の作ったご飯を美味しくたべてくれたりした光景が思い浮かぶようでした。
軽いフルーティーな口当たりで、ほんのり甘味も残しつつサクサク飲めちゃうヤバいワインでした!
もう在庫どこにもないかもしれないけど、見つけた方はぜひ。
次行けるのはいつになるか、早くまたお手伝いに伺いたいものです。

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「酔う子とピラニアのからあげ」


ワインエキスパートによる、世界の珍酒、名酒レビュー
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世界で食べ習った美味しいレシピを集めた
「酔う子とドリアンのまるやき」


他の3冊にはちょっと書けないエロ・グロ・政治宗教ネタを集めた(ほぼ)書き下ろし
「酔う子とペンギンのゆでたまご」

昨年フランスの南西地方のワイナリー、Pre Vertで1ヶ月くらいお世話になり、ワインの収穫から醸造までお手伝いさせていただきました。
その時のワイン(白)がこの度日本に輸入され、東京を主とするワインショップで売られております!
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セミヨン70%にソービニヨンブランを30%のブレンドで、セミヨンの酸味がとってもさわやかでいい感じになっています。
輸入元のKeppagle様のところはもう売り切れだそうで、店頭で見つけたらラッキー、ぜひご購入ください!

私は箱で購入し、寺田倉庫に入れて、これから何年か楽しむ予定です。

ワインが発酵している最中に行うルモンタージュという作業について書きます。
ソムリエ教本では、ルモンタージュは下の方のワインを上に移す、程度の記載のみで、実際の作業については気にもとめていませんでした。
シャトープレヴェールにて作業させていただく中で実際やってみたので、それについて書きます。

ルモンタージュにも色々種類がありますが、今回は酸素を入れないルモンタージュです。
ホース2本とポンプ一台を用意し、タンクの下の蛇口と上の口をこんな風に繋ぎます。
繋ぐ前にはこのでっかいホース自体も清潔にするために、外側も中側も洗ったり消毒したりします。
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上には人が登ってホースを支えます。
中にワインが入るとホースはめちゃくちゃ重くなります。
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ポンプを作動させて約2分程度、ワインを回転させます。
そうすることで下に溜まってた酵母が全体に行き渡り、発酵が活性化したりします。
この後ワインを無駄にしないようにホースを抜いたり、ホースを水で洗ったりするわけですが、それもまた簡単ではない作業です。
こんな風に、ソムリエ教本では数行で説明される作業も、実際にやると決して楽ではありません。

ルモンタージュにも種類があり、ワインに酸素を入れたい場合は、タンクからのホースを一度タライ(的な大きな容器)に移します。
そうして空気に触れさせたワインをポンプで吸って、またタンクの中に戻します。
どういう場合にどちらのルモンタージュをするかは発酵の進み具合と醸造家さんのテイスティング結果次第です。

最後にソムリエ試験の復習と自分の確認のため、ルモンタージュの効果を書いておきます。(頻出)
1.果醪液への酸素供給
2.タンク内の糖分、酵母、温度の平均化
3.果皮や種子からのフェノール類などの成分抽出

寿司と白ワインは、正直あまり合わないと思っています。
色々やってみた結果、米とワインの相性ではなく、合わせるポイントは酢ではないかという結論に至りました。
米酢で寿司を作ると、ワインには合わせにくいですが、アップルビネガーやワインビネガーを使うと、ワインに合わせやすくなります。
同様に、ワインビネガーを使う料理に米酢を使うと、味や香りが崩壊します。
ワインビネガーがない場合は、レモン汁で代用しましょう。

では醤油系の料理はというと、これは比較的赤ワインに合わせやすいとは思います。
これをもっと合わせやすくするのに、醤油、みりん、酒、砂糖ではなく、醤油、赤ワイン、はちみつを使います。
割合は1:1:0.3くらいで混ぜ合わせて、料理と好みに合わせて味を整えてください。

例えば唐揚げ。
醤油、赤ワイン、はちみつ、にんにく、生姜で最低3時間くらい漬け込みます。
かぼちゃの煮物も醤油、赤ワイン、はちみつでいけます。
ハンバーグソース、焼き鳥のタレなど、応用の幅は大きいです。

ベルジュラック空港とかいう超辺鄙な空港からロンドンに飛びます。
辺鄙な空港とか萌えます。
空港の屋舎はとても小さく、おそらく今までで最小かもしれません。
多分カンボジアのシェムリアップ空港、インドネシアのジョグジャカルタ空港、イランのシーラーズの空港を下回ります。
おそらくフランスとイギリスを行き来する便しかないから、フランス人とイギリス人のためだけにあり、どちらも先進国なので不法就労とかの心配があまりないからこれが成り立つのでしょう。
このパスポートコントロールのアットホームで和やかなこと。
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飛行機。
気流が乱れていたのと椅子がチープなのか、離陸も着陸も地響きがダイレクトに伝わり荒めの到着でした。
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ここで1番の難関だと思っていたのがイギリス入国。
今まで不法就労をふせぐために気分悪いくらい質問責めにされていたのですが、今回はなんとパスポートを機械に通すだけのあっさり入国!
スタンプもなし、ホテルやフライトのチェックの尋問もなにもなしであまりにびっくりしました。
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バゲージクレームにあったATMはクレカのキャッシングかデビットカードのみ対応しており、私のPRESTIAのキャッシュカードは使えませんでした。
そしてホテルで鍵のデポジットとして渡した10年前の渡航の残りの5ポンドと10ポンド、今ではプラスチック紙幣に変わっているようで使えず驚きました。
銀行に替えに行かなければ。
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