オーストラリア
気候と土壌
温暖から高温(灌漑必須、山火事あり)だが海洋や川(マレー川)によって和らげられる。 
タスマニアやメルボルン周辺はは冷涼でブルゴーニュ品種やスパークリングも生産される。

品種
シラー(バロッサなど。瓶熟成するが、より控えめなワインを作る傾向にある。ジーロングでは胡椒風味でシャープ。カベルネソービニヨンとブレンドされ、メルロー的な役割をはたす)
ピノ・ノワール(ヤラバレー、タスマニア)
リースリング
セミヨン(ハンターバレー)  

スーパーゾーン
安価なワイン・ブレンド用ワインの産地→マレー川沿いのリバーランド、マレーダーリング、リヴェリナ 、灌漑された肥沃な栽培地。

バロッサ
温暖から高温で雨が少なく日照量が多い(葉っぱで実を日光から保護)→樹齢の高いブッシュヴァイン。

イーデンヴァレー、クレアヴァレー
リースリング。
イーデン(丘陵、冷涼から温和、ライムやグレープフルーツの香りと鋼鉄のような風味。長期熟成可能)
クレア(温暖な気候が午後の微風で和らげられ、夜は冷える。標高高め。辛口、柑橘とライムの香りと酸味。瓶熟成可能)

アデレイドヒルズ
温和、標高高め、生育期には雨が少なく灌漑必須。
ソーヴィニヨンブラン、シャルドネ(高い酸味と柑橘と桃の香り)

マクラーレンヴェール
シラーズやグルナッシュの古木

クーナワラ
テラロッサ土壌、温和な海洋性気候。
カベルネソービニヨン(カシスとユーカリやメントールの風味、骨格あり)

ヤラヴァレー
冷涼から温和な海洋性気候。
ピノノワール(いちご、プラム、ダークチェリー、オークあり)、スパークリング。

モーニングトンペニンシュラ
冷涼から温和な海洋性気候、開花期と収穫期に雨がちの強い風。
ピノ、シャルドネ(MLFによって和らげられる強い酸味)

ジーロング
シャルドネとピノでスパークリングも作る。

ヒースコート、ゴールバーンバレー
どちらも温和な気候、ヒースコートは標高が冷涼さをもたらす。
シラーズが多く栽培される。

NSW
ハンターバレー
高温な場所だが海風のおかげで冷涼になる。海に近いので腐敗病が蔓延しやすく、キャノピーマネジメントが必須。
セミヨンはライトボディ、アルコールは弱く酸が高い。瓶熟成可能。

西オーストラリア
マーガレットリヴァー
温暖な海洋性気候、ボルドースタイル。

タスマニア
冷涼な海洋性気候、南極海から吹く卓越風。
ブルゴーニュ品種や泡。


ニュージーランド
気候と土壌
南島は冷涼、北島は少し暖かい海洋性。
日照時間が長い、海風で夜間の気温が下がる、ぶどうの成熟期間が長いので、糖度と風味の完成度が高いまま酸味を保持できる。
南島の真ん中には南アルプスが走り、北東から吹き付ける冷風から葡萄畑を守る。
水はけが良い土壌だが平地は肥沃になりすぎるため、新梢と葉の過剰成長を管理する(増えすぎた葉が日光を遮ったり、風通しが悪くなりすぎないようにする)必要がある。
 
品種
ピノ・ノワール(果実み、上品なタンニン、アルコールが高い)
メルローカベルネソービニヨン(北島)
シラー(温暖な畑、ローヌに近いエレガントなもの)
ソーヴィニヨンブラン(マールボロ、トロピカルフルーツと高い酸味) 
シャルドネ
アルザス品種

北島
オークランド
温暖、もっとも雨が多い。
高品質なシラーメルロー

ギズボーン
河口、温暖で雨が多い。
シャルドネ、トロピカルフルーツの風味。

ホークスベイ
河口、もっとも温暖で日照時間も最長。
谷床の砂礫層ではボルドースタイルのワインが作られる。

ワイララパ
マーティンボロは日較差が大きく、ピノノワールの生産に適している。
ミディアムからフルボディ、熟した果実風味、わずかにダークプラムと香辛料の香り。

南島
マールボロ
ワイラウヴァレーとアワテレヴァレーの2つの渓谷がある。
ワイラウヴァレーの気候はマーティンボドに似ているが、多岐にわたる。
アワテレヴァレーは乾燥して冷涼で風が強いため、より酸味が高く草の特徴のあるソーヴィニヨンブランが作られる。
ロワールよりも強い日射が長時間続くためフルーティーさが多くある。
ピノノワールは洗練されたタンニン、チェリー、クランベリー。

ネルソン
マールボロよりも冷涼で雨が多い。
ソーヴィニヨンブラン、ピノノワール、ピノグリ。

カンタベリー
平野部は太平洋による冷涼化と北西の風によるわずかな温暖化、丘陵地帯(特にワイパラバレー)はこの風がさらに影響する。
ソーヴィニヨンブラン、ピノノワール、ワイパラのリースリング。

セントラルオタゴ
大陸性、霜害、日較差が大きい。
ピノノワール(赤系果実、ジューシーで力強いフルボディ)