酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

タグ:オアハカ

ホステルのルームメイトに勧められて、オアハカ植物園に行ってきました。
メキシコ全土に生息するサボテンやら樹木やら、珍しいものまで色々あるそうです。
この植物園はサンドミンゴ教会隣の博物館からも一部見えますが、やはり中に入ってみた方が良かったです。
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しかし気をつけないといけないのが、この植物園は園内ツアーでしか入ることができないこと。
そしてツアーの時間も決まっています。
私が行った時はスペイン語ツアーしかありませんでした。
50ペソで、園内を回る時はソンブレロを貸してくれます。
説明も断片的に理解したところのみ書きます。
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この柑橘系の実がなる木は、かつてサポテカ文明では宗教儀式に用いられたそうです。
どの部分かは聞き取れませんでしたが薬効があり、咳に効くそうです。
この近くにはチョコドリンクのテハテに使われる花が咲く木もありました。
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この木はユカタン半島に多く生息し、マヤ民族の神聖な儀式で使われてきたものだそうです。
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こちらの木も薬効があり、おそらく月経関連?女性特有の症状に効く、とのことでした。
パリパリと皮がむけている様がなんとも日焼けした後のようで面白いです。
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この太くて大きなサボテン、横の人と比較するとすごい。
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こちらが植物園のフォトジェニックスポット!
大変きれいなところでした。
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おそらくメキシコを代表するのかもしれない肉料理、モーレ。
モーレの主な材料は、メキシコはオアハカ原産のカカオ、つまりチョコレートと、メキシコ料理のシンボル唐辛子です。
そこに東洋のスパイスであるシナモンや胡椒が入り、とってもエキゾチックな味の肉料理が完成しました。
チョコと唐辛子って味の想像がつきにくいかと思いますが、みりんと醤油だと思ってください。
これで多少想像しやすくなると思いますが、モーレはメキシコの甘辛照り焼き的ポジションです。 

スペイン人がメキシコを征服した際、このモーレのレシピを考案しました。
シナモンや胡椒など東洋の材料、くるみなどヨーロッパの材料をミックスすることで、この料理がここで流行れば良い交易相手となる、と目論んでのことでした。

モーレネグロ(5人分くらい)
材料
鶏肉 5人前

☆以下ソースの材料
トウガラシ(アンチョネグロ、ムラート、パスィージャ) 各100g(トウガラシと、塩昆布で代用できるか?)
トマト 500g
砂糖 80g
レーズン 30g
アーモンド、くるみ、ピーナッツ、ごま 各30g
チョコレート(今回はミルクなしの砂糖入りチョコレートを使用。日本では適当に普通のチョコを使って良い) 30g
胡椒 3粒
シナモンスティック 1
オレガノ 小さじ1
塩 大さじ1
玉ねぎ 4ぶんの1個
にんにく 5かけ
バナナ 半分
食パン8枚切りを半分くらい

作り方
まず事前に鶏肉を1.5リットルの水で煮込んでおきます。
煮汁は捨てないようにしてください。

これがトウガラシ3種類。
いずれも乾燥させてはあるけど、レーズン程度のしっとり具合です。
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こちらがナッツ類、香辛料類。
もちろん殻があれば除いて測ってください。
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まずトウガラシを割き、中の種を出して捨てます。
種が辛いのでちゃんと除きましょう。
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トウガラシをフライパンで焼きます。
パリパリサクサクになるまで両面じっくり焼くのですが、これが時間かかります。
量も多いので、オーブンでやれば、と思うかもしれませんが、そうすると匂いで目がヤバいくらい痛くなるそうです。
玉ねぎの比じゃないらしいです。
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焼けたらトウガラシをお湯に浸します。
お湯に浸すというより、弱火で沸騰させないくらいで煮込む、という感じが正しいです。
するとトウガラシの味が移った水が出来上がります。
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トマトと玉ねぎも柔らかくなるまで炒めておきます。

その後、全ての材料と鶏の茹で汁を2カップほどミキサーに入れて滑らかになるまで回します。
多い場合は数回に分けてミキサーにかけます。
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こちらはホストの方。
ミキサーがない頃は、この石のやつでゴリゴリしていたそうです。
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ミキサーにかけたものは、ザルくらいの荒い網目のもので濾し、鍋に移します。
最後は手で絞るようにしていました。
こちらのご家庭では濾したカスはお庭の肥料にしていました。
砂糖と塩は濾した後のタイミングで入れます。
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濾したソースを入れたお鍋は火にかけ、25-30分ほどグツグツします。
時折焦げ付かないように、底をかき混ぜます。

ソースが完成したらあらかじめ茹でておいた鶏肉を入れ、温めます。
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完成です!
付け合わせのご飯には、少量塩を混ぜて炊いていました。
チョコソースにはかなり砂糖を入れているので、味見しながらちょうど良いところを見つけてください。
濃厚な香ばしい甘辛ソースがお肉に絡む、絶品料理です!
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メスカルの作り方は前の記事で書きました。
こちらは味やらなんやらに関することを書きます。
メスカルは味を左右する要素があまりにもありすぎて、もうお店の人にどういうのが好きか言って飲むしかないな、という結論に達しました。

テキーラにおいて重要だったのは樽熟成の長さ。
メスカルにおいては、樽熟成2か月以下のものをJoven/ホベン、2か月から1年のものをReposado/レポサド、それ以上をAñejo/アニェホと呼びます。
エクストラアニェホは存在しません。

メスカルには果物やらなんやら漬け込んだものがあり、それをAbocado/アボカド、と呼びます。
実際にアボカドが入っているわけではありません。
有名な芋虫入りメスカル、グサーノもこのアボカドの一種となります。

メスカルの蒸留時にフィルターとして鶏むね肉を使う場合があります。
こうすることで口当たりが滑らかになります。
また、フルーツやハーブと一緒に蒸留するときにも、通常鶏むねをフィルターにします。
この鶏むねフィルターメスカルを、Pechuga/ペチュガ、と呼びます。

もちろんアガベの品種も大変重要で、よくあるのがエスパディン、トバラなどです。
同じアガベでも畑による違いもあれば、蒸留器の違いでも味が大きく変わってきます。
また、単一品種のアガベで作るだけでなく、いろんなアガベを混ぜる場合もあります。
昔は山に入って品種関係なく良さげなアガベを適当に伐採して作るのがメスカルだったそうで、言わば伝統的という風にもとれます。

これが確かよくあるエスパディン
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これはアガベ・カルウィンスキーというもので、芯が棒状になっています。
草っぽいきゅうりみたいな香りが強く、私はこれが好きです。
ラベルにはCuishと表記されます。
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テキーラが甘みがあるのが良いもの!と大体正解があったのに対し、メスカルは全てが正解です。
これがメスカルの味の表現盤。
例えばミネラリーな中にも塩気があるのか、はたまた鉄っぽいのか、、と大変詳細に分類されています。
もう果てしないです。
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今回は1軒目で10種類以上(もはや覚えきれない)、2軒目で8種類のメスカルを飲みました。
試飲レベルとはいえ、ベロベロでした。

一軒目の蒸留所はこちら。
通常の蒸留器と伝統的な土器の蒸留器とでは、伝統的な方が攻撃的な味でおそらく雑味が多すぎて、喉を焼かれるようなアルコールでした。
個人的には赤いラベルのJoven Silvestreというのがフローラルな香りでとても好きでした。
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2軒目の蒸留所ではメスカルのみならずジンも作っていました。
まずは2回蒸留で普通のメスカルを作り、3回目にジュニパーなどなど入れて蒸留するそうです。
ジンに書いてある番号が、入ってるスパイスの種類です。
8種のやつは普通のジン、3種はアガベ臭さもわずかに残り面白い、32種になると複雑すぎてわからない、という感じでした。
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メスカルで使用するアガベは複数種類あるのですが、その育成期間も品種によってまちまちです。
短いものは7年、長いものは30年ほどかかるものもあります。
(写真はアガベの苗木)
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そのためアガベの生産量を一定に保つのが難しく、それに応じてメスカルの生産量も上がったり下がったりするそうです。
メスカル産業において持続可能性というのは現在最も注目されているテーマの一つで、2軒目の蒸留所、Gracias a Diosでは、壁材としてアガベの繊維を利用したり(写真)、発電にもアガベの繊維を燃やすなど、色々な工夫をされていました。
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メスカルは沼のように奥が深い飲み物だということがよくわかりました。
現在アメリカではテキーラよりもメスカルが人気で、「ヒップスターテキーラ」という扱いで取り扱う飲食店が急激に増えだしているそうです。
日本でももっとメスカルを輸入してほしいな、と切に思います。

今日はメスカルツアーに参加しています。
こういうツアーっていつもトリップアドバイザーを使うんですが、オアハカのツアーは全く充実しておらず、Airbnbの体験から予約しました。
今回は2ヶ所蒸留所を巡るツアーです。

メスカルとはリュウゼツラン・アガベから作られるお酒です。
テキーラとはよく混同されますが、テキーラはメスカルの一種で、生産地域と使うアガベの種類が限定されていること、製造方法の違いなどがあり、つまりメスカルのほうが大きな括りになっています。
主にこういう品種のアガベを使う、というのはありつつも、メキシコの原産地呼称だと、アガベから蒸留した酒をメスカルとする、と定めているそうです。
メスカルを原産地呼称のブランドとして最初に認定したのはスペインのハプスブルク家最後の王、カルロス2世です。
認定させたのはかの有名なホセクエルボ、当時はテキーラもメスカルの一種でした。
メスカルを好む人がニュースペイン(当時のメキシコの呼称)には多いにもかかわらずスペイン本土に出稼ぎに行く人が多かったため、そういう人を呼び戻すために取られた政策の一つだったということです。

蒸留所がたくさんある地域に入るときの看板には、蒸留機が乗ってて可愛いです。
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1軒目はこちら、リアル・マトラトルで生産方法を見せてもらいます。
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まずはテキーラ同様アガベをローストします。
この焼き方も色々あり、このような石だったり、ピザ釜みたいなのだったりするそうです。
ここで3日焼いて、さらに寝かせると、糖度が上がるとのことでした。
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焼いたアガベは、このあと挽いて繊維状にするための下準備として粉砕します。
やらせてもらったけど、このナタどんなに頑張っても下まで切れません。
熟練する必要があります。
そしてこの時点のアガベを食べさせてもらったところ、水分たっぷりでジューシーな干し芋のような味がしました。
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粉砕したアガベは馬にひかせて繊維状にします。
テキーラはここは機械でしたが、ここも伝統的に馬でやるのがメスカル流です。
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粉砕したアガベに加水(お湯)し、このまま自然にイーストが飛来するのを待って発酵させます。
気候がよければ3-4日程度で発酵が完了します。
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発酵させたものをアガベごと蒸留機に突っ込んで蒸留します。
蒸留はテキーラ同様2回行います。
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蒸留機はスペイン人が持ち込んだものでした。
アステカ含むメソアメリカの原住民は金属を知らなかったため、土器で蒸留器を再現しました。
ツボの中に発酵物を入れ、一番上の柄杓状の部分にに氷や冷水を入れます。
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中はスコップ的なものが入っており、蒸気が上の冷水部分で水滴に変わり、このスコップを伝って外のホースに出て行きます。
この蒸留機のあり方でも味が変わります!
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ちなみにこちらは2軒目の蒸留所の蒸留器。
このパイプが高ければ高いほど、純度の高いアルコールが取れるそうです。
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こちらは遺跡から出土した謎の土器のレプリカ。
もちろんスペイン勢が来る前のものなのですが、正確な用途は分かっていません。
しかし色々通説はあり、一説には蒸留器だったんじゃないか、というのもあるそうです。
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味や分類などは別記事に書きます。

オアハカはチョコレート発祥の地として知られています。
その代表的と思われる(市場とかでよく見る)ものが、このテハテという飲み物です。
これはかつて神の飲み物と言われ、紀元前からこの地に栄えたサポテカ文明の王族が宗教儀式を行う際に飲んだそうです。
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この白いアワアワみたいなのが入ってるところから汲み出してくれます。
このアワアワの正体は結局わかりませんでした。
なんか甘ったるくて、チョコレートの脂肪分みたいでした。
あの一回溶けたチョコが白くなるときの白くなったところ。
材料はカカオ、トウモロコシの粉、Mameyというフルーツ、Huayapamという花だそうです。
いろんなサイトを見ていると、このHuayapamという花が「カカオの花」というような名前で扱われており、絶対欠かせない大切な材料のようです。
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