酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

タグ:インド

インドはずっと大好きで憧れていた国でした。
10代の頃からインドの文字が書かれたカバンや、エスニックな服を買いあさり、大学の卒業式ではサリーを着ました。
いくら好きでもレイプや犯罪、テロや核関連の報道が多くなされていたため、安全が確保されたツアーとかでいつか行こう、、程度にしか思っていませんでした。
しかし今回旅をするにあたり、出来る限りユーラシア大陸を回りたかったことと、デリーに住む日本人の友人がいたことから、勇気を出して行ってみるに至りました。
行く前は、タイやマレーシアの友人たちもこぞって「インドは危ないからね!くれぐれも気をつけて!」と会う人会う人みんなに言われました。

ところが行ってみるとそんなことはなく、それまでいたバンコクやクアラルンプールのギャップで埃っぽい街並みに気圧される感はありましたが、そこには普通の人々の日常があり、報道されているような恐ろしさは全くと言っていいほどありませんでした。
もちろん観光地には一儲けしてやろうとする人々で溢れていましたが、そんなのは世界中どこに行ったって一緒。
リキシャのおじさんたちがしつこいのは、ただの営業活動。
住宅街の屋台なんて、ぼったくられるといっても10ルピー程度の話。
スーパーに行けば、価格交渉することなく品物を買えます。
夜は気温も下がり、子供達が外に出てきて遊んでいます。
危ないと言われたニューデリー駅も、ただ電車を待っている人たちが寝ているから、その光景を見慣れない我々には治安が悪く映るだけで、物乞いはほんの一握りに感じました。
勿論犯罪は日々起こっているものと思うので、夜中の一人歩きや、危ないと言われる地域には行かないなどの自衛は必要ですが、特別なことは何もない、通常の海外旅行が可能です。
女性だけでも充分旅をできる国だと思いました。

場所を変えて南インドでは、アーユルヴェーダの治療院でお世話になってきました。
まさに命の洗濯という言葉がぴったりなこちらで、日々マッサージやヨガ、美味しいベジタリアンごはんで、身体の中をガッツリ作り変えてもらいました。
昨年末から過労による自律神経の摩耗と体調不良をかなり改善したのではないかと思います。
観光に食べ歩きに忙しい毎日を過ごしておりましたが、治療院で上げ膳据え膳でのんびり過ごし、たくさん充電することができました。

今回の訪問で、インド在住の日本人や、新しくできたインド人のお友達から色々教えてもらい、インドは本やネットで調べるよりも遥かに奥が深い国であることを認識しました。
ロシアは大国の割に地域差が少なかったのですが、インドや中国は全く違うな、と再認識。
今度はバラナシの方にも行ってみたいし、カジュラホも行きたいし、チェンナイの美味しいごはんも食べたいし、ケララで今回飲めなかったヤシ酒も飲みたい!
デリーもお腹痛いとか思ってる間にまわりきれなかった遺跡たちが沢山あります。
そしてリシケーシュには、是非長期滞在してみたい!
私はまたこの国に来るんだと思います。

次の国はイラン、モスク大好きな私にはたまらない。
ずっとずっと行きたかった国の一つです。
ウズベキスタンでティムール朝の片鱗を見せつけられて以来、憧れていました。
お買い物衝動をどこまで抑えきれるかがポイントになってきます。
イランからはトルコへ陸路越境を計画しています。
7月上旬にはトルコへの直通鉄道が開通するようなので、ビザ的に間に合えば是非乗ってこようと思います!

いよいよアーユルヴェーダ治療院ステイの最終日となりました。
朝ごはんはココナッツチャツネとドーサ。
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昼ごはんはサンバル、ジャックフルーツのおかず。
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この日は院関係者ご夫婦の結婚記念日だったのですが、奥様が体調不良だったので、本人不在でケーキカットが行われました笑笑
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バナナの葉っぱに雑に乗せられるケーキ笑
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夜はとっても美味しい緑豆カレー。
この味は再現したい!
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10日間でこれまで感じていた心身の不調などを一掃するようなデトックスを実施しました。
毎朝のヨガ、1日2回のマッサージ、毎日の医師の診療、美味しいご飯、お薬、お洗濯などなど全部ついて一日13000円、来る前はなかなかのお値段だと思っていたのですが、費用対効果、また内容を鑑みてもこのお値段はとても安いと思います。
この生活改善とも言える治療で、目に見えてすこし痩せ、お肉を欲することがなくなりました。
私は10日間ですが、最低でも2週間、オススメとしては1ヶ月程度は日数が欲しい、とのことです。
温泉とお酒や、ビーチでゴロゴロするのよいいけど、是非この、体が作り変えられるような体験もしてほしいと思います。

この日はデトックス終盤、とはいえご飯は普通のものをいただきます。

まず朝はウプマ。
これは1番一般的ではないかと思われるセモリナ粉のウプマです。
やはりバナナと捏ねて食べるのですが、私はそのまま食べる方が好きです。
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お昼は写真を撮り忘れる痛恨のミス。

夜は酸味のあるバターミルク(モール)を使ったカレーです。
インドのベジは乳製品OKなので、それで旨味をだしているようです。
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ここで一部の治療を紹介しておきます。
トラクション?と呼ばれる、首を引っ張るもの。
私の肩こりや背中の痛みを解消するためのものです。
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また本日から、泥のようなハーブパウダーとヨーグルトを混ぜ合わせたものを頭に塗り、オイルを垂らし入れてバナナの葉っぱをかぶせてしばらく置く、というもの。
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この日は1番大きいデトックス治療、バスティを行う日です。
デトックスのことをアーユルヴェーダではパンチャカルマというようで、そのうちのバスティ(浣腸療法)を実施することになりました。

この日は朝のヨガは禁止です。
朝いつもマッサージをする時間に、アーユルヴェーダ医師とセラピストさんたちがお部屋にやってきて、お腹を温めた後溶液をお尻から入れる、というものです。

排便が終わったらお薬を溶かした重湯を飲み、ケララ米のおかゆを食べます。
朝と昼がこのおかゆです。
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夜から普通のご飯になりました。
この日はグリーンピースとコリアンダーのカレー。
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この浣腸療法をすると、どういう原理かわかりませんが、なぜかすごく良く眠れます。

インドには国民的ビール、キングフィッシャーとか、SURAという国産ワインもあるようなお国。
しかし、州によりますが、私が訪問したデリーやケララでは政府指定のお店でないと買えません。
レストランでもお酒を置いてるところはごくわずかです。
また、デリーの地下鉄はお酒の持ち込みが禁止されているため、そもそも買って帰るのが割と大変です。

ケララのスーパーでワインコーナーを見つけて見てみたら、これ全部ノンアルコールワインでした。
ドイツやオーストラリア、スペインなどから輸入されているようです。
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スパークリングもあります。
りんごとか、赤のスパークリングとかもあります。
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というわけでこちらを購入。
南オーストラリア州のぶどうを使ったもの。
シラーズかな?と思ったけど、ぶどう品種は記載されていませんでした。
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裏にはちゃんとベジタリアンマークも。
見た感じぶどうしか入ってません。
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栓を開けると、ふわっとワインそのものの香りが漂います。
見た目も香りもフルボディのワインそのもの。
お味は、タンニンもなく、香りもすぐ消えてしまいますが、ワインらしい酸味はしっかり感じられました。
意外にもワイン欲がかなり満たされるものでした!
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できればグラスに注いでみたかった!

余談ですが、ここケララには、伝統的なヤシ酒、トゥディというものがあります。
このお酒、作ってからどんどん発酵が進むそうで、新鮮なうち、つまり朝飲むのが美味しいそうです。
これが夕方とかになると、発酵が進んでしまって雑巾みたいなにおいを発しはじめるそうです。
この発酵しきったやつは、パン生地の発酵のタネにするそうです。
画像左側の白い丸いパンがそれだそう。
甘くて、このパン自体も2日程度しか持たないそうです。
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