酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

カテゴリ: アルゼンチン・Argentine

昨日から、地下鉄C線は丸ごと止まってるわ、行きたかったレストランは定休日だわでちょっと踏んだり蹴ったりです。
なので絶対今日開いてる、ラテンアメリカ芸術博物館に行ってきました。
入場料280ペソ、約500円で、南米アートの粋を堪能することができる素晴らしい場所でした!

入り口を飾るのは、エルネスト・ネトという人の作品。
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砂を重りにて作られる作品は、人間をテーマにしているそう。
人は距離感とそれがつくる空間で成り立つと思っている、みたいな紹介文がありましたが、深淵すぎてイマイチ英語ですら理解し切れているのか自信がありません。
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3階部分ワンフロア全部がこの人の展示になっており、触ったり入ったり出来る体験型の展示も多かったです。
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2階は中南米全土のアーティストの作品、主に絵画が集められています。
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この南米らしい赤土の色に緑の組み合わせは、南米にいる人にしか思いつけない配色だと思います。
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これなんかも、抽象画なのに見ただけで南米の森を思い浮かべられるような逸品。
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こういった、南米でないと描き出せないような絵がたくさん集められています。
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こちらは先日行ったモンテビデオの画家Torres Garciaの、おそらく一番有名な絵。
まさかアルゼンチンで出会えるとは思っていませんでした。
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こういった南米らしさから、抽象画コーナーに移ります。
文化が世界で画一的になるに従い、芸術もどことなく画一的になり、個性を出すのが難しくなってきたように感じます。
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南米といえば、というものもありました。
プロパガンダ系の絵ばかり飾られている部屋があるくらい、プロパガンダもいまや芸術として認められています。
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芸術を鑑賞するために知識を付けるなんて面倒だ、という意見も理解できます。
しかし知識をつけて見ることによってしか見えてこないものもある、とこの旅で大いに感じています。
その知識とは、ヨーロッパ諸国ではキリスト教、南米では歴史が主にそれにあたります。
こういった前提知識は、描かれた当時は知ってて当たり前のもので、その上に載せた芸術家の思いや工夫みたいなものを一度汲み取ってからでも、考察するのは遅くはないと思いました。

クルーズのディナー席で一緒になったアルゼンチン人ご夫妻に、アルゼンチンってご飯美味しいよねぇ、あのアルファホーレスっていう生キャラメルをサンドしたお菓子罪深いくてたまんない、っていう話をしていたら、アルファホーレスならハバナという店に行け!と言われてきました。

アルファホーレスの詳細はこちら

話を聞いていたらどうやらそのハバナカフェは高級エリアにあるカフェチェーン店のようでした。
今日はたまたま歩いていたのがシェラトンとかある高級エリアで、高架下に見つけたので入ってみました。
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アルファホーレス大好きなので2個頼みました。
めっちゃお腹にたまります。
そして例によってトロットロの生キャラメルが挟まっており、たしかに他の市販のものよりも美味しかったです。
しかし、私が色々食べてみた結果、おそらく個人商店のケーキ屋のアルファホーレスはどれも美味しく、いまのところそれらに勝るものはありません!
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ブエノスアイレスの人気観光スポットの一つ、サンテルモマーケットについてはいろんな人から話は聞いていました。
しかし誰も正確な位置をイマイチ把握しておらず、なんかサンテルモあたり、としか教えてくれませんでした。
蚤の市はPlaza Dorregoという広場で、その近くにはサンテルモ市場というレストランやら蚤の市の続きがあるような建物があります。

これがPlaza Dorregoの蚤の市。
ホーローの食器や調理器具、マテ茶の入れ物、アンティークやらアートまで、まるでヨーロッパの蚤の市です。
もちろん経済危機とはいえここは一国の首都なので、お値段はめちゃくちゃリーズナブルというわけでもありません。
アート製品が多かったので、写真は撮ってません。
多分このまま日本に帰れる旅だったら、めっちゃ買ってたと思います。
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ここはサンテルモ市場の建物の中。
基本的にレストランが多く、ステーキ食べたい人は多分ここがいいと思います。
ここにもやはり蚤の市の続きみたいな可愛いお店がたくさんあります。
クレープやさんや、生キャラメル(Dulce de Leche)を売ってる罪深いお店もたくさんありました。
アルゼンチンの食を総称するようなものが集まってる市場でした。
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この前仲良くなったインド人によると、この近くにあるサイゴン、というレストランがアジア飯ロスの時にはいいところらしいです。

本日早朝くらいに船はブエノスアイレスにつきました。
朝6時はまだ薄暗くて、やっと自分の知ってる明るさの場所に戻ってきてホッとしました。
今日からまたドミトリー生活に戻ります。
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安いご飯を探す日々は面倒だけど、もうディナーの時にわざわざ着飾らなくていいのは嬉しいです。

船から港の入り口までは結構距離があります。船からバスに乗って移動する感じです。
大きな荷物は前日に部屋の前に置いておけば、港の入り口に持って行ってくれます。

港の入り口では風物詩のようにタクシーの呼び込みをやっていますが、値段は通常の3倍以上だと思いました。
私の場合、行く時はRodorfo Walsh駅近くのホステルから港まで30分ほどタクシーに乗って、300-400ペソ(600-700円)でしたが、港のタクシー屋は半分の距離で1000ペソもしくは15ドル取ろうとしてました。
悔しかったので、バックパッカー私は気合入れて15分バス停まで歩いて、20ペソ、40円くらいのバスでホステルに向かいました。


クルーズ旅は、身体が不自由な人、子供が小さい人などにも遠くまで旅をし、色んなものを見るチャンスを与える素晴らしい旅の手段だと思いました。
今回は14日間の長旅でしたが、毎日素敵すぎて、これがもし私が会社員してたら現実世界に戻るのに耐えきれないと思いました。
帰りの飛行機が全部ファーストとかなら我慢してやるか、レベルです。
多分バケーションの後に、また明日から頑張ろう!と思える人なら大丈夫だと思います。
日にちが長いぶん、毎日ご飯一緒に食べてたディナーのテーブルメイトのご夫婦と仲良くなれたのも大変良かったです。
個人的にですが、ハウスキーピングの人とか、テーブル担当のウエイターさんが1週間超えたくらいから日々馴れ馴れしくなっていくのが若干面倒臭いと思いました。
なので色々総括すると7日くらいがいい塩梅なんじゃないかなと思います。

ペソは出港前と比べて、また30%ほど下がっています。
予約しようとしていた長距離バスが10ドルほど安くなっていました。
経済危機のアルゼンチンの危機具合はすごいので、通貨の安定した国の人間が旅行するなら今がチャンスです。
たくさんお金使ってアルゼンチンの人々に貢献するのがいいと思います!


南極付近にいた頃は、夜11時ごろまで外が明るく、朝は寝てたのであまり知りませんが、日の出も大変早かったです。
それが夜10時ごろになると暗くなっており、軽く感動しています。
南極は思ってたより寒くなくて、噂のドレーク海峡もあんまり船も揺れないし、半袖で気温マイナスの中走り回ってたんですが、今度はだいぶ暖かくなってきて感動してます。
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この日はまたビーフカルパッチョが出ました。
もちろん頼みます。
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鴨のコンフィも頼みました。
コンフィって、フランス本場のペリゴール地方で見たやつはもっと瓶詰めでドロドロのイメージだったんですが、これはなんだろう?
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メインはチキンキエフを頼みました。
私がロシアで食べたやつと全く違いますが、世界中の人間の舌にあわせようと思うとこうなってしまうのでしょう。
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デザートはアーモンドタルトにしました。
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アイスクリームはバニラビーンズたっぷりで大変美味、添えられたレモンクリームも秀逸でした!
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