酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

カテゴリ: メキシコ・Mexico

お気に入りの映画で、「レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード」というのがあります。
ロバート・ロドリゲス監督、アントニオ・バンデラスが主演でヒロインはサルマ・ハエックのコテコテメキシカン、ポンコツCIA捜査官役にジョニー・デップが出てるなんかやたら豪華な映画です。
この映画が好きすぎて死者の日を見るためにメキシコに行きました。
この映画の中でジョニデが豚の料理を食べてるシーンがあって、その豚料理の名前も出ていてレシピもあるということでググって作りました。
Puerco Pibilという料理らしいのですが、現地ではCochinita Pibilというようです。
Cochinitaというからには、赤い虫をブッ潰すところからやらないとだめなのかな、とか思ってましたが使う色素はアナトーと呼ばれる植物由来のもののようです。
どうやら色だけで味も香りもないようなので、私はなしでやらせていただきます。
参考レシピはこれ。


Cochinita Pibil
材料
豚肉 ロースとかモモとか適当に1キロくらい
オレンジジュース 1カップ
塩 小さじ1-2くらい
胡椒 小さじ4分の1
クミン 小さじ半分
クローブ 小さじ4分の1
シナモン 小さじ4分の1
オレガノ 小さじ4分の1
粉唐辛子 小さじ4分の1(元レシピはハバネロ)

作り方
豚肉以外の全てをフードプロセッサでガーします。
今回頂いたネーブルオレンジがたくさんあったので、皮剥いてフードプロセッサに入れました。
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水1-2カップ足してマリネ液の完成です。
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3時間以上マリネします。
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オーブンを180度に予熱します。
天板にアルミホイルを置き、マリネ液をよく切った豚肉を置いてしっかり包み、2時間蒸し焼きにします。
本当はバナナの葉で包んだ上からアルミホイルでさらに包んで2時間です。
現地のレシピではバナナの葉で包んで土に埋めて、上から火を起こして蒸し焼きです。
私は時間がなくて1.5時間でしたがそれでも充分でした。

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マリネ液を鍋に入れます。
焼き上がった肉と、焼いた時に出た汁も一緒に入れて、よく煮込みます。

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私は圧力鍋で15分ほど、そこから蓋をとり、汁が少なくなるまで煮詰めました。

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付け合わせの玉ねぎのピクルスを作ります。
薄切り玉ねぎに、うちにあったらっきょ酢と梅酢を合わせたやつ、パプリカと少量の粉唐辛子を合わせて放置します。
レモン汁とかゆずの汁とかでも美味しいと思います。
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出来上がった肉はホロッホロに崩れるのでほぐしておきます。
買ってきたトルティーヤをチンしてあっため、肉と玉ねぎを一緒巻いたら完成!!
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映えない。しってる。パクチーでも彩りにのせればよかった。
でも美味しいです、なぜなら茶色いから。茶色いは正義。
正直最初マリネ液を味見した時はしょっぱくてどうしようかと思ってたんですが、出来上がりは塩味のみでなくみかんの甘さなのか肉の油なのかが効いてまろやかで、ほんとに美味しいです!
肉一キロとかマジ一瞬で消えるので、ご家族いる方は倍量とかで作ってください。
玉ねぎとの相性も信じられないくらい抜群でした!
食べた瞬間メキシコシティのレボルシオンあたりの屋台街が脳裏に浮かびました。
この現地みは柑橘の酸味とオレガノの仕事だと思います。
時間がかかる料理だけどだいたいが放置する時間で手をかけてる時間は短いので、在宅勤務の時とか大掃除の時とか、絶対家にいるってわかってる時なんかに試してみてください!

あけましておめでとうございます。
今年も愉快な一年になりますように。

お餅がそこまで好きではないので去年は雑煮すら作りませんでした。
しかし今年はどハマりしてるメキシコのスープがあるので、それでお雑煮を作りました。

メキシコのトマトスープ
材料
トマト缶 1つ
玉ねぎ 1個
にんにく 3かけくらい
にんじん 半分くらい
チポトレ唐辛子 乾燥なら1個、缶詰なら中身2本
チキンコンソメ 1

作り方
チポトレの乾燥のは中の種を取り除く。
玉ねぎ、にんにく、にんじん、チポトレを火が通りやすい大きさに切って炒める。
上記に火が通ったらトマト缶を入れる。
ミキサーにかける。
鍋に戻し、水を足してお好みのテクスチャにする。
火が通ったらチキンコンソメと塩胡椒で味付けする。
好きな具を入れて完成!
現地っぽくするならパクチー、千切りキャベツ、オレガノです。
個人的に好きなのは豆腐やゆで卵です。
このスープはドリトスなんかを入れてソパトルティーヤにしたり、目玉焼きを乗せてウエボスランチェロスにしたり、はたまたチラキーレスにできたり、大変汎用性が高いです。
あと燻製唐辛子チポトレのポテンシャルがすごいです。
こいつ多分普通にペペロンチーノとかにしてもやたら美味しいと思います。
2022年知って良かった調味料で多分ナンバーワンです。

というわけで餅をぶっこみました。
ピリ辛スープにはやはり炭水化物がよく合います!
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おせちのかまぼこにかかってるのは燻製ワサビマヨネーズです。
ここの燻製調味料セットをいただいたのですが大変に美味なので



昔からお腹が強い方ではなく(その割に酷使)、乳製品全般強い方ではありませんでした。
昨年くらいからそれが顕著になりはじめ、バターは吐いてしまうくらいに全滅、ヨーグルトもチーズも下痢してしまって大変になってしまいました。
チーズ食えるならチーズプロフェッショナルの資格取りたいです。

そこで知ったのがヴィーガンチーズというやつです。
肉は食べないと体力も思考力も落ちるというのが分かったのでヴィーガンではありませんが、乳製品つらい族としてはヴィーガンチーズは福音である可能性があります。
いくつか試してみました。

豆乳クリームチーズ
材料

豆乳 200cc
レモン汁 小さじ1.5
塩やにんにくお好みで

作り方
豆乳にレモン汁を混ぜてチンします。
それをコーヒーフィルターで水切りし、お好みで味付けして完成です。
20分くらいで水切り完了します。
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水切りの具合にもよりますが、緩めのカッテージチーズといった感じのテクスチャです。
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先日作ったタコス餃子につけて食べてみました。
ニンニクが少し多かったのか、ギリシャのジャジキソースというか、なんか水切りヨーグルトに近い感じの味がします。
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次にカシューナッツでチーズディップめいたものを作るレシピを試してみました。
さすがヴィーガンが蔓延る国アメリカ、たくさんヴィーガンレシピがあります。
動物は命を食べることでしか生きていけないんだから、それに感謝して、美味しいものはヴィーガンだろうが動物だろうが食べていきたいと思いました。
参考レシピはこちら


カシューナッツのチーズディップ
材料

カシューナッツ(生) 1カップ
お湯 3/4カップ
ニュートリショナルイースト 大さじ3
にんにく ひとかけ
塩 小さじ1

作り方
ニュートリショナルイーストって私も初めて使う食材です。
どうやら非活性化した酵母らしく、ヴィーガンチーズのレシピには欠かせない食材のようなので、Amazonでお取り寄せしました。
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ヴィーガンが取りにくいビタミンB的な栄養がたくさん入ってる!と聞きました。
菌も生きてるんやで、と言いたくなるのはグッと堪えます。
味はなんだかやはり酵母臭が抜けない感じですが、濃厚さはあります。

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カシューナッツはローストのやつはうまく粉にならないのでおススメしません。
お湯、カシューナッツ、ニュートリショナルイースト、塩とニンニクをミキサーにかけます。
オリジナルのレシピではクミンやらチリを入れて、ナチョスにつけることを想定してつくっているようだったので、スパイス類は抜きました。

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こちらもタコス餃子につけてみました。
相当うまいです。
正直ヴィーガンとかじゃなくても普通に食べたいくらいうまいです。
カシューナッツのほのかな甘みとニュートリショナルイーストの濃厚さがクセになる味で、一生吸ってたいです。
新たなフムス、といったところでしょうか。
ヴィーガンでなくとも機会があれば試してみてください!

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前にケバブ餃子を作った時本当美味しいもの全部盛りで最強の料理だと思いました。


ケバブから派生した料理として、メキシコのタコスがあります。その辺の歴史はNetflixのタコスの歴史って番組が詳しいです。
私はメキシコであれをみてタコスを注文できるようになりました。
今日はタコスミートを餃子に詰め込んでみました。
炭水化物の皮に包まれた肉って、もはやタコスは餃子かもしれません。

タコス餃子
材料
合挽き肉 250g
餃子の皮 30枚くらい
タコスの素 袋半分
【サルサソース】
トマト 1個
玉ねぎ 4分の1
パクチー ひと束
【ヴィーガンチーズ】
豆乳 200cc
ニンニクチューブ 1センチ
レモン汁 調理用小さじ1.5、調味用小さじ4分の1


作り方
タコスの素はこれです。
多分普通にスーパーとかにあると思います。
これ1袋で肉500gなので、半分を牛肉に混ぜます。
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サルサソースを作ります。
具材をみじん切りにして、塩小さじ半分と一緒に混ぜます。
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餃子を包みます。
肉とサルサソースを一緒に入れて閉じます。
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オーブンを予熱する前に豆乳にレモン汁を入れてチンします。
それをコーヒーフィルターで濾過します。
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濾過したものにニンニク、レモン汁、塩ひとつまみを入れてチーズめいた味に調味します。
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オーブンを190度に予熱し、25分焼いたら完成です!
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追いサルサソースと魔改造豆乳チーズを添えていただきます。
最高に美味しいです!
天才だと思います!
チーズは私がお腹を壊すので豆乳で作りましたが、食べれる人はピザチーズを肉に入れても美味しいと思います。
豆乳チーズも濃厚でかなり満足感があります!


旅の間、何度かチョコレートを頂く機会がありました。
というのも普通のそこらへんで売ってるチョコではなく、カカオから作ったチョコ製品です。

メキシコのオアハカはチョコ発祥の地と言われており、かつて先住民が神聖な飲み物としてチョコ飲料を飲んでいました。
現在でも市場とかで売られているのを買うことができます。

有名なチョコソースのお肉、モーレも同じくオアハカ発祥です。




ペルーの首都リマのミラフローレス地区にはカカオ豆から作るチョコ工場があり、未発酵のカカオ豆を触らせてもらったり、発酵させたカカオ豆を試食させてもらったり、色々な体験をしました。

そして最近友人からチョコレートをカカオ豆から作るキットをもらったのでやってみました!
キットには発酵済みカカオ豆、チョコの型、作り方の説明のブックレットが入っています。
ちなみにカカオ豆はインドネシア産だそうです。
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これがカカオ豆。
袋を開けると僅かな発酵臭というか、すっぱみのある匂いがします。IMG_5263

水で洗います。
ぬめりがあるのでガシガシ擦りました。
ずっと汚れが出続けて、一体いつまでやればいいのかよくわかりません。
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なんとなく汚れが取れたっぽいところで水からあげ、水分を拭き取ります。
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そしてカラカラになるまで焙煎します。
20分ちょいやったと思います。
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お皿にとって冷まします。
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皮を剥きます。
結構簡単につるつる剥けます。

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剥いた実はフードプロセッサに入れます。

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ちなみにここで剥いた皮もお茶になるのでとっておきます。
なんか美容効果とか色々あるらしいです。
ペルーで試飲しましたが、チョコの香りの大変香ばしいお茶でした。
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フードプロセッサに入れた豆を粉々にします。
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さらに湯煎しながら回します。
本来はすり鉢で湯煎でやるらしいですが、そんなことしたらきっと挫折すると思います。
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砂糖を入れ、さらに湯煎しながら回します。
とりあえず手元にあったきび砂糖を使ったのですが、粉砂糖にしないと出来上がりの食感がジャリジャリするかもしれません。
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フードプロセッサの側面にへばりついた粉を落としながらさらに練ります。
なんか1時間くらいこの作業してた気がします。。
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滑らかになりました!
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付属の型に入れて冷蔵庫で寝かせたものがこれ
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取り出すと、つるんときれいなチョコになりました!
市販のチョコより溶けやすく、常温でなんとなく溶けます。
市販のものにはない、ペルーとかで食べたものにあったような発酵の酸味が残っており、これを味わえたのは大変貴重な体験でした。
しかし大変すぎるので多分もうやらないし、ありがたく市販のチョコを買います!
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「酔う子とピラニアのからあげ」


ワインエキスパートによる、世界の珍酒、名酒レビュー
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「酔う子とドリアンのまるやき」


他の3冊にはちょっと書けないエロ・グロ・政治宗教ネタを集めた(ほぼ)書き下ろし
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English translation of my book

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