酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

カテゴリ: ギリシャ・Greece

ギリシャ料理って、意外と減らない系のスパイスとか使わずに、スーパーに売ってる材料でできます。
土地柄もイタリアに近く、地中海に面しており、食材も味もイタリアンに慣れ親しんだ日本人が馴染みのある感じになっています。
今ちょうど自炊ラッシュだと思うので、時間が有り余ってる人はミートソースもホワイトソースも全部作ってみてはどうでしょう?
忙しい人はミートソースもホワイトソースも買ってくればOK!
時短の基礎は金で時間を買うことです。



ムサカ(Moussaka)
材料
ナス 1個-1個半
ミートソース 2カップ分くらい
 牛ひき肉 150グラム
 玉ねぎ 8分の1くらい
 トマト 半カップ
ホワイトソース 2カップ分くらい
 バター 30グラム(カロリーが気になる人はオリーブオイル)
 小麦粉 30グラム
 牛乳  150cc
 塩胡椒 ひとつまみ

作り方
なすを1センチくらいの厚さに切り、多めのオリーブオイルで軽く焦げ目がつく程度まで焼く。
なすにしっかり油を吸わせてトロトロにする。
焼けたらオーブンで焼ける耐熱容器に入れる。
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ミートソースを作る。
市販のものを使ってもOK。
別のフライパンで玉ねぎを炒め、透明になったらひき肉を入れる。
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ひき肉にある程度火が通ったら、トマトもしくはトマトピューレを入れ、塩胡椒してミートソースを仕上げる。
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完成したミートソースは、耐熱容器のナスの上にかける。
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ホワイトソースを作る。
もちろん市販のものでもOK。
鍋に弱火でバターを溶かし、完全に溶けたら小麦粉を入れ、生地状になるまで練る。
そこに少しずつ牛乳を注ぎ入れて伸ばしていく。
なめらかになったら、塩胡椒で味を整え、ミートソースの上にかける。
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表面に焦げ目がつくくらい(200度のオーブンで約20分)焼いたら完成!!
お好みで上にオレガノを散らしてください。
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トロトロのナスがミートソースの肉汁を吸って、とても素敵です。
ホワイトソースをオリーブオイルであっさりめに作れば、白ワインやスパークリングワインにもよく合います。

トルコにもある、イマム・バユルドゥというナス料理。
イマムとはイスラム教の司祭のことを指し、バユルドゥは気絶のことを指します。
そうやって日々節制してる人でも、この料理を食べたら美味しすぎて気絶する、ということからこの名前がつきました。
そしてギリシャではバユルドゥはどうやら気絶じゃなくてショック死を指すようです。
スウェーデンのヤンソンさんの誘惑レベルの変な名前のご飯です。
でも空飛ぶヤコブさんには負けます。
トルコのは煮込み料理ですが、ギリシャのはオーブン料理です。
実際トルコのものよりギリシャのものの方が(酒が進んで)美味しかったので、再現してみます!

Imam Baildi(坊さんの気絶)
材料
ナス 小さいものを5個
玉ねぎ 1個
にんにく 1かけくらい
トマトピューレ 200ccくらい
ミニトマト 5個
フェタチーズ 50グラムくらい
オリーブオイル 適量
ワインビネガー 大さじ1
塩と砂糖 適量

作り方
オーブンを200℃に予熱しておきます。
その間にナスを半分に切り、包丁で白いところに切れ目を入れます。
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天板に並べてオリーブオイルをかけておきます。
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200℃のオーブンで30分ほど焼き、粗熱を取ります。
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ナスを焼いてる間に玉ねぎをスライス、にんにくを刻んでおきます。
なすがある程度冷めたらにんにくと玉ねぎを炒めます。
その間にナスの中身を皮を破らないようにくり抜いて、玉ねぎと一緒にします。
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ナスの皮はこんな感じでオーブンの天板で待機させます。
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玉ねぎとナスの中身に火が通ったら、トマトピューレとワインビネガーを加えてさらに炒めます。
ビネガーの香りが飛んだら塩を加え、軽く甘辛かなる位まで砂糖を足します。
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その後ひたひたになるくらいの水を加えて、水がなくなるまで30分ほど煮込みます。
水は少しにして炒め続けてもok。
玉ねぎがへにゃんへにゃんになって味がシミシミの状態になるのがゴールです。
この間にオーブンを200℃に予熱しておきます。
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ナスの皮に上で作った具を詰めます。
その上に半分に切ったトマトとフェタチーズを乗せ、200℃のオーブンで30分ほど焼きます。
上からディルやイタリアンパセリ、バジルなどのハーブを載せたら出来上がりです!
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これは見た目も可愛いし、すごく美味しいです。
そしてワインがすごい速さで蒸発していきます。
ただ作るのがまあまあ面倒で、特にナスをくり抜くところが関門です。
面倒くさがりな人は、ナスの皮をピーラーで剥いて捨て去り、白いところをみじん切りにして、多めのオリーブオイルで炒めてナスの具部分を作るといいと思います。
この具とトマトとチーズを皮ではなく薄切りフランスパンに乗せてカナッペにすればお手軽でいいと思います。

これがギリシャの料理教室で作ったやつの、最後オーブンに入れる直前です。
ギリシャのナスは皮が硬く、オーブンで焼いたあとくり抜くのも容易でした。
ナスの皮だけで乾燥させたものなんかが市場で売られており、そこにご飯とか色々詰め込んだりするみたいです。
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ギリシャの料理教室は、Greek Kitchenという、地下鉄の駅からすぐ近くのところに行きました。
ここで習ったレシピはどれも秀逸で、本当に美味しかったです!


先日ギリシャから送った、日本で買えない蒸留酒やリキュールたちが日本で飲めます!
いずれも数量限定ですのでお早めに!

Bar KEITH 様

こちらのバーには入手しにくいウイスキーやリキュールがたくさん置かれています。
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Cafe des Soleils様

南フランスをイメージしたこちらのお店は、中世ヨーロッパそのままの製法で作られたスパイスワインを飲むことができる日本唯一のお店です。
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続いて赤ワインです。
先日私がバンジージャンプをした近くのネメア、という生産地域。
もうお分かりの方もいる通り、ここの有名なブドウはアギオルディティコです。
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豊満なお花のような、チェリーのような香りがふわっと漂う素敵なワイン。
アギオルディティコは、ギリシャ到着日にホテルの近所のお店で買って飲んでみたんですけど、なんか鬼殺しを飲んでいるようなものすごい味で、イメージがよくありませんでした。
後から聞くと、ビオディナミで作るとそういった味わいになることがあるようです。
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最後に、マケドニア、ナウサはクシロマブノです。
この地図の丸の、海側ではなく上の方です。
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こちらは、ほどほどのタンニンがありつつチェリーのような甘みと、そこそこの酸味があります。
つまりはトマトです(日本のトマトじゃなくて地中海のトマト)。
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このタイプの本気のテイスティングは、やはりワインをある程度勉強した人の方が楽しめるものと思われます。
また、この日教えてくださったイローナさんは、ジョージア出身でソ連崩壊と同時にテッサロニキに移住し、今では会社員とソムリエを掛け持ちする素敵お姉さんです。
ジョージア、ロシア語分かる、ワイン好きって言う共通項がたくさんあり、わからない言葉はロシア語で補足しつつ、とっても話が盛り上がりました。
彼女が担当してくれたから、こんなにも楽しめたと思います!

アクロポリスほど近くにあるワインバーにて、ギリシャワインをグラスで一通りテイスティングできるクラスがあるのをトリップアドバイザーから予約しました。
もちろんワインは土着品種単一100パーです。
つまみはPDO、PGIに指定されたチーズたちと、サラミと、辛いつけもの。
特に松ヤニコーティングのチーズがとっても美味しくて私は好みでした!
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まずギリシャのPDO生産地域をお勉強。
去年のちょうど今頃血眼で勉強したやつの復習です。
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まずは白ワイン、アッティカ地方です。
こちらで生産されるサバティアノ、という品種を頂きます。
サバティアノ、とは土曜日、という意味で、サバト、とかсубботаもそこから来ています。
このぶどうはかつて土曜日に収穫されていたそうです。
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こちらの白は2018年ながら味わい深く、柑橘や花よりもイーストの香りが強いです。
チーズと飲むとこれまた味わいがガラッと変わって大変面白いものでした。
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次はサントリーニ島のワイン。
サントリーニ島は活火山で、今だに火山灰が降り積もっています。
なので、フィロキセラもこの島のぶどうは侵食することができなかったとか。
また、火山灰やら鳥からぶどうを守るため、この島ではぶどうを覆っています。そのためぶどうの皮本体がとても緑が濃くなっています。
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飲んだぶどうはアシリティコという品種。
土壌が土壌なこともあってかなりミネラリーで、ほんのり海の味を感じます。
柑橘っぽいですが、全体的にあっさりしており、特に和食と合うとされています。
柑橘系の酸味と海っぽさが、ウマミっぽく感じるようです。
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最後の白ワインは、テッサロニキでつくられたもの。
テッサロニキはギリシャ第二の都市、常にアテネと張り合ってるそうです。
巨人阪神みたいだなと思いました。
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このワイン、香りがまさにジャスミン!ライチ!といったトロピカルなフルーツやお花のようです。
その割に味はドライでさっぱり!
スパイシーなアジア料理によく合う、とのことです。
外国人向けのタイ料理や、ココナッツミルクとシーフードを使った料理に合わせたいなあ、と思いました。
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