酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

カテゴリ: 料理・Food and Recipe

お高いワインをグラスで飲めるイベントを見つけ、DRCエシェゾーが一杯1万円で飲めるというので行ってきました。
若いにしたってなんでこんなに安いのか全く見当もつきません。

グラスに注いだ瞬間からそれはそれは華やかな香りが周囲に広がりました。
流石にこの華やかさはお高いワインにしかありません。
さすがにボルドーの新しいののようにタンニンバリバリではありませんでしたが、酸味の高さが想像以上でした。
樽のまろやかな香りとか、お花の香りとかそれぞれのパーツは確かに素晴らしいけどそれぞれがまだバラついていて、熟成香がないので厚みが足りず、デュバリー夫人に楯突いてた頃の若かりしアントワネット、みたいな感じでした。
余韻の長さたるや、飲んでから5分くらいはずっと口の中がお花畑でした。
お水飲むのがもったいないくらいでした。
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エシェゾーちゃんが開くのを待つ間、サロンもグラスで頂けたので垂直でお願いしました。
さすが28年も経つとハチミツのようなまろやかな香りに酵母の熟成香も引き立っており大変素敵でした。
神の雫でもよく出てきていてステーキと合わせていたのですが、ここまで熟したのであればステーキでも負けないかもしれません。
シンプルに塩で味付けしたやつがいいです。

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11年前のものは若々しくフレッシュで、サロンクラスになるとここまで熟成させないと個性が出ないってのは驚きでした。
合わせてみないと想像もつきませんが、まだステーキに耐えうる味ではないのかもしれません。
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台湾に住んでたこともある友達が台湾へ帰省してたので、そのタイミングで美味しい台湾食材をいただきました!
お粥に乗っけて食べるそうですが、こりゃご飯でも全然いいなと思いました。
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まずは土豆麺筋ってやつから。
マッシュルームを醤油と砂糖で煮詰めた感じのお味です。
これきのこかと思ったら、グルテンの発酵させたやつだそうです!
炭水化物を煮込んで瓶詰めで売って、さらに炭水化物を食べるってすごい。。
椎茸のお煮しめみたいな感じで噛んだらじゅわっときます。
うまあ。。

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このグルテンを料理したログはここ




これは菜心、お友達のイチオシです。
きゅうりのキューちゃんみがあります。
すごいシャキシャキするんだけど、小松菜っぽい草の茎みたいです。
生で漬けたとしてもこれだけシャキシャキが残る感じは日本にある野菜にはない味で興味深いです。
日本と台湾ってこんなに近いのに、植生やら習慣がこんなに違うんだと思うと大変面白いです。
行ってみたいなあ。

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これは玉露香筍。
玉露って書いてあるからお茶入ってるんかと思ったら「玉のような露」の意味だそうです。
シャキシャキしてて美味しいです!
ラー油に浸かってるけどピリ辛程度で、そこまで爆裂辛い感じではないです。

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旅行にあまり行けない繊細な胃腸になってしまったので、こうやってお家でできる海外体験はとっても嬉しいです。
お友達には大いに感謝です!

昨年飲んだペトリュスにインスパイアされて、花展に出す作品を作りました。

グラスには花留めにねっこねっとを使い、熟成感の腐葉土のイメージを出すために枯れ葉をグラス表面に入れました。
グラスを斜めにするため日本酒グラスを使っています。
中にもお花を入れるのは先生のご指導です。
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雲龍柳の枝を使用することで樽感を、ユーカリで青臭さを、ヒペリカムで果実感を、真ん中のラナンキュラスでエレガントさを表現しました。
紫のドラセナは単純に赤ワインの色みです。
ユーカリ2本あるのは花や作品としてバランスはいいのですが、ワインとしては青臭さが前面に出てしまい、熟成感が薄れて若いワインになってしまった感じがします。
1979年ペトリュスというよりも、2000年くらいのボルドー5級くらい、良くて13000円くらいではないかという気がします。
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ワインの一つ一つの要素は盛り込んだけど、ペトリュスのように飲んだら景色が脳裏に映るような、広がりや景色まで表現しきれてないのは私の未熟さです。

ペトリュスというテーマでやるなら自由花ではなく立花くらいの規模感とルールの大きさの中でやりたいと思いました。

お花はいつも先生に与えられる花材で練習するばかりで、今回のように花材から花器から全て自分で揃えるのは大変良い勉強になりました。
正直植物って美味しいかどうかしか興味がなく、花材は絵の具というかツール程度にしか思っていません。
なのであえて食べられないもので食べ物飲み物を表現するのは興味深く、お花綺麗♡みたいな感情に惑わされることなく花材を選べたと思います。
もう少し研鑽を積んだらまた挑戦してみたいです。

お気に入りの映画で、「レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード」というのがあります。
ロバート・ロドリゲス監督、アントニオ・バンデラスが主演でヒロインはサルマ・ハエックのコテコテメキシカン、ポンコツCIA捜査官役にジョニー・デップが出てるなんかやたら豪華な映画です。
この映画が好きすぎて死者の日を見るためにメキシコに行きました。
この映画の中でジョニデが豚の料理を食べてるシーンがあって、その豚料理の名前も出ていてレシピもあるということでググって作りました。
Puerco Pibilという料理らしいのですが、現地ではCochinita Pibilというようです。
Cochinitaというからには、赤い虫をブッ潰すところからやらないとだめなのかな、とか思ってましたが使う色素はアナトーと呼ばれる植物由来のもののようです。
どうやら色だけで味も香りもないようなので、私はなしでやらせていただきます。
参考レシピはこれ。


Cochinita Pibil
材料
豚肉 ロースとかモモとか適当に1キロくらい
オレンジジュース 1カップ
塩 小さじ1-2くらい
胡椒 小さじ4分の1
クミン 小さじ半分
クローブ 小さじ4分の1
シナモン 小さじ4分の1
オレガノ 小さじ4分の1
粉唐辛子 小さじ4分の1(元レシピはハバネロ)

作り方
豚肉以外の全てをフードプロセッサでガーします。
今回頂いたネーブルオレンジがたくさんあったので、皮剥いてフードプロセッサに入れました。
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水1-2カップ足してマリネ液の完成です。
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3時間以上マリネします。
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オーブンを180度に予熱します。
天板にアルミホイルを置き、マリネ液をよく切った豚肉を置いてしっかり包み、2時間蒸し焼きにします。
本当はバナナの葉で包んだ上からアルミホイルでさらに包んで2時間です。
現地のレシピではバナナの葉で包んで土に埋めて、上から火を起こして蒸し焼きです。
私は時間がなくて1.5時間でしたがそれでも充分でした。

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マリネ液を鍋に入れます。
焼き上がった肉と、焼いた時に出た汁も一緒に入れて、よく煮込みます。

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私は圧力鍋で15分ほど、そこから蓋をとり、汁が少なくなるまで煮詰めました。

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付け合わせの玉ねぎのピクルスを作ります。
薄切り玉ねぎに、うちにあったらっきょ酢と梅酢を合わせたやつ、パプリカと少量の粉唐辛子を合わせて放置します。
レモン汁とかゆずの汁とかでも美味しいと思います。
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出来上がった肉はホロッホロに崩れるのでほぐしておきます。
買ってきたトルティーヤをチンしてあっため、肉と玉ねぎを一緒巻いたら完成!!
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映えない。しってる。パクチーでも彩りにのせればよかった。
でも美味しいです、なぜなら茶色いから。茶色いは正義。
正直最初マリネ液を味見した時はしょっぱくてどうしようかと思ってたんですが、出来上がりは塩味のみでなくみかんの甘さなのか肉の油なのかが効いてまろやかで、ほんとに美味しいです!
肉一キロとかマジ一瞬で消えるので、ご家族いる方は倍量とかで作ってください。
玉ねぎとの相性も信じられないくらい抜群でした!
食べた瞬間メキシコシティのレボルシオンあたりの屋台街が脳裏に浮かびました。
この現地みは柑橘の酸味とオレガノの仕事だと思います。
時間がかかる料理だけどだいたいが放置する時間で手をかけてる時間は短いので、在宅勤務の時とか大掃除の時とか、絶対家にいるってわかってる時なんかに試してみてください!

ギリシャで食べ損ねたのがアヴゴレモノスープというやつ。
鳥の骨で出汁をとり、レモン汁と卵を溶かした栄養満点のスープです。
今日はお友達からたくさん柑橘を頂いたので、ゆずを使って作ります。
あと体調を考えて米粒の代わりに酒粕を使ってみます。
参考のレシピはこれ


アヴゴレモノスープ材料鳥の骨 100gくらいささみ 3切れ卵 3個玉ねぎ 4分の1ゆず 1個ぐらい酒粕 一握り
作り方
圧力鍋に鳥の骨、荒微塵に切った玉ねぎと酒粕、ささみを入れて、ひたひたの水で圧をかけて30分くらい煮る。
火を止めたら鍋を冷やして圧を下げ、蓋を開けて塩で調味し、よくかき混ぜる。
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卵を割り、スープを入れながら固まらないように混ぜる。
ある程度スープと混ぜたら鍋に戻し入れる。

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ゆずを入れる。
今回は友達からもらった塩ゆずペーストを入れる。

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味噌みたいに溶かします。
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彩りがアレなのでザアタルをパラっとして完成!FullSizeRender

優しい味でとっても美味しいです!
酒粕もよく煮てるので匂いもそこまで気にならず、完全に洋食の味です!

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