先日安倍首相がイランを訪問しました。
ちょうど私がイラン滞在開始3日目のことです。
イラン国内から見た諸々を書いておきます。

イランに先進国の首相が訪問するのは実に40年ぶりのことだそうです。
アメリカとの仲介役という立場で行った安倍首相ですが、もちろんそんなうまく行くはずもありません。
しかしそんなことはおそらくイランにとってはあまり重要ではなく、石油を日本に買ってもらうことが重要だったと思われます。
イラン国内の人々は普通の暮らしを営んでいますが、主にここ数十年の通貨の急騰が原因で、豊かではあるけど裕福とは言い難い状況で、経済は混迷を極めています。

ホームステイ先の女の子に聞いたところ、イラン人の収入は現在月々200から300ドル程度、20年前には500リヤルでパンが一個買えたのが、今では約10000リヤル、約20倍にまで膨れています。
貯金というものがほぼ意味をなさず、固定資産を持っている人だけが勝てた、とのことです。
その状況でハメネイ師が安倍首相に伝えた、石油を買って欲しい、というのは本気で買って欲しいんだと思います。

この状況でタンカー攻撃が発生しました。
例えばイランがそういった船舶を攻撃するとして、何もメリットが思い浮かびません。
そしてこの安倍首相訪問のタイミング。
タンカー攻撃の調査を行ったのはアメリカとのことですが、敵対国による調査なんて信用できたものではありません。
アメリカがイランを悪者にしたい、という意図が透けるどころか見え見えの策略にしか思えません。

これによる日本人への個人攻撃などは全く発生しておらず、治安には影響はありません。
街の人は変わらず、イランにようこそ、と声をかけてくれます。

タンカー攻撃の際、イランは救助活動を行なっています。
日本のニュースも追っていますが、そのことに関してはどこにも触れられておらず、とても悲しいです。
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私には「平和」がどういう状況を指すのかかもはや想像がつきません。
イランの経済状況がよくなってイラン人が旅行を楽しめるようになる時代のことなのか、ハメネイ師とトランプ大統領が握手することなのか、はたまた核が消えることなのか。。

私は個人的に、この政治経済の状況を英語で克明に語ってくれた、シーラーズのホームステイ先の大変聡明なホストの弱冠20歳の彼女が、その能力を大いに活かせる(そして給料がイケてる)お仕事を見つけ、彼女の夢である海外旅行を実現できることを願ってやみません。