酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

カツレツという料理は世界中にありますが、それらが国や地域によって調理法に差があります。
前回のカツレツ旧ソ連編の続きです。
イタリアにおけるコトレッタについては、ワインエキスパート受験の時に勉強しました。
ソムリエ教本に載ってて、重要だといわれてめっちゃがんばって覚えた2つを紹介します。

今回のイタリア編は、隣接している地方にありながら異なるスタイルのカツレツがあり、とても興味深いです。
また前回紹介した旧ソ連圏編との違いはこちらをご覧ください。

ロマーニャ風カツレツ(Cotoletta di Romagnia)
ロマーニャ、とカタカナで書くとローマかな?と思いがちですが、これはヴェネツィアで有名なエミリアロマーニャ州のことです。イタリアの長靴の付け根、膝の裏にあたるところです。
このカツレツは、叩いて伸ばした豚肉を卵液にくぐらせてバターで焼き、上から削ったパルミジャーノチーズと生ハムを乗せます。
肉on肉!
さらにチーズとバターの油!油!!
完全に罪深い食べ物です。
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Mi piace avere uno stile di vita sano, mangiare bene, facendo attenzione alla qualità dei prodotti, a limitare il contenuto di grassi, di zuccheri eccetera. Però ogni tanto mi prende la voglia di qualcosa di succulento come questa COTOLETTA ALLA BOLOGNESE un po' rivisitata da me! 😍 Bella, calda, filante e super appetitosa, insomma una vera goduria! 😋😋 Buon pomeriggio a tutti! 😘😘😘 #lacucinadiginetta #ginetta #ginettachef #cotolettaallabolognese #cotoletta #pettinicchio piattitipici #deliziedifabio #volgosapori #pranzoitaliano #kings_masterchef #foodpassion_world #ponyfonyfood #foodporn #instafood #igers #picoftheday #allfoodpassion #lemillericette #bastachesiabuono #bestfoodpics #cookmypassion #cookingreciperepost #cookingillife #fotogrammiincucina

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これに合わせるワインは、Sangiovese di Romagnia、IGPです。
サンジョベーゼはイタリアで一番生産量の多い赤ワイン用ブドウで、際立つ酸味が喉をスッキリ通っていくとても飲みやすい品種です。
たまたまこのワインを2000円ぐらいで見つけたのでやってみたところ、サンジョベーゼの酸味がいい感じに脂っこさを消してくれて、とても調子が良いです!
これ以上に重いワインだと何も食べれなくなってしまうし、軽いと水の役割しかしない中、このワイン、この酸味だからこそロマーニャ風の超絶こってりもスイスイ行けてしまうんだと思います。

ミラノ風カツレツ(Cotoletta alla Milaneze
みんな知ってるミラノは、ロンバルディア州、長靴の膝あたりに位置する州にあります。
大聖堂で有名なミラノで煙突掃除するアニメが昔ありました。
私は単純なので、大きくなったらミラノで煙突掃除したいとか思ってました。
その頃はその練習のためにすっごいお片付けを頑張ってた記憶があります。


はい、カツレツの話でした、こちらがミラノのカツレツです。
このカツレツが日本人に馴染みがあるカツレツかと思います!
使うのは牛肉ですが、これを叩くところまではロマーニャ風と一緒です。
しかし見たらわかるように、めちゃくちゃたたきます。
そこからは小麦粉→卵液→パン粉とパルミジャーノチーズをまぜたものと順にくぐらせて、油で揚げ焼きにします!
フライって恐ろしいことに油を吸ってしかも目立たなくしてくれるので、ロマーニャ風より些か食べやすいです。

合わせるワインは、Oltrepo pavese。こちらはバルベーラというブドウで作られる、フルボディな赤ワインです。正直これは飲んだことないです!あんまり有名じゃないから酒屋に置いてないから悲しい。
合わせてみたいっていう感想ですみません。
しかし、ロマーニャのような油っぽさは少ない料理のため、華やかな香りを邪魔することなく肉の味を引き立ててくれると思います!

コーカサスや中東の前菜メニューとして度々登場するのがペースト料理。
例えば日本でも知名度が上がってきた中近東のひよこ豆のペースト、フムス。
コーカサスでは先日紹介したプハリがそれにあたります。

インドではカレーと呼ばれる香辛料と豆・野菜・ヨーグルトなどを煮込んだどちらかといえばスープ状の料理が発達しました。

よくあるインドのダルカレー(豆のカレー)
材料
ムング豆    半カップ
ニンニク    1かけ
玉ねぎ     1個
カットトマト缶 半分(本物のトマトは1個)
クミンシード  1個
塩       適量
サラダ油    適量
パウダースパイス チリ、コリアンダー、ターメリック、クミン それぞれ小さじ1ずつ。辛さが足りなければチリパウダーを足す。

作り方
①ムング豆をざるで洗ってホコリを落とし、3時間ほど水に浸しておく。
②その後①とターメリックを鍋に入れ、1時間ほど煮込む。
③玉ねぎをみじん切りにし、飴色になるまで炒める。飴色は妥協できない。
④フライパンに油を敷き、クミンシードを入れて泡立つまで熱する。
⑤ニンニクのみじん切り、トマト缶、②、③、④、スパイス類と塩をすべて入れて煮込む。


先日南インド料理を調べていたところ、よく使用される豆として金時豆があがっていました。
金時豆は現地の言葉で「ロビア」というそうです。

コーカサスでも金時豆を使用した料理があります。
金時豆そのもののこと、またその料理のことを「ロビオ」と呼びます。

ジョージア風金時豆のシチュー(ლობიო, Lobio)
材料
金時豆  200グラム
玉ねぎ  半分
パクチー 2株
にんにく 1かけ
コリアンダーパウダー ひとつまみ
乾燥フェヌグリーク新芽(ウツホスネリ) 小さじ1
ローリエ 2枚
こしょう こさじ1
塩    ひとつまみ

作り方
①乾燥金時豆を使う場合は、一晩(最低3時間)水に浸す。
 水は乾燥豆の倍量入れる。
②豆が水を吸ったら、ローリエを入れて豆を1時間茹で、100㏄ほど残して水を切る。。
③玉ねぎをみじん切りにし、飴色になるまで炒める。
④にんにく、軽く刻んだパクチー、コリアンダーパウダー、フェヌグリーク、こしょうと塩をフードプロセッサーで刻む。なければすり鉢を使うか、包丁でたたく。
⑤豆をマッシャーでつぶす。ここでミキサーを使うと細かくなりすぎるのでちょっと違う
⑥現地では↓↓のようなツボに入れて、時々かき混ぜながらオーブンで5分ほど過熱する。こちらは②、③、④を合わせて鍋に入れ、かき混ぜながら5分~10分過熱する。
⑦さらにパクチーを散らして完成!
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この香辛料、特にコリアンダーの使い方、玉ねぎの使い方を見ると、カレーに材料がよく似ています。その昔何かしらの文化交流による影響があったのではないか、と考えています。


2018年10月11日、ジョージアのトビリシにて日本食パーティーを実施 
主催  酔う子、立花奈央子
日時  2018年10月11日
場所  トビリシ

【メニュー】
お好み焼き
レンコンのきんぴら
筑前煮
鳥の唐揚げ

【活動記録】
参加者:10人

現地メディアによるテレビ取材

調理中の風景を撮影
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食事中の風景
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