酔う子のユーラシア大陸お散歩ログ

ソムリエで料理研究家の酔う子が自由気ままに世界で飲み歩く様子をお届け

気候と地形
高温の地中海性気候、沿岸は海洋によって暑さが緩和される。
良い葡萄畑はそれほど暑くなく冷涼な地域にある。
干ばつが深刻だが、灌漑に用いる水さえ不足している。

PDOとぶどう品種 
ナウサ(ギリシャ北部のマケドニア地方)
 クシノマブロ(タンニンが多くて酸味が高い。トーニー色、フルーティーさに欠ける、長期熟成による香辛料や土の香り)
 葡萄畑は最高で標高400メートルに位置し、周辺よりも涼しい。 

ネメア(私がバンジーしたコリントス付近)
  アギオルギティコ(低価格のものはジャムっぽくフルーティー、酸味が高く、タンニンが粗い。良いものは滑らかなタンニン、低〜中の酸味、甘い香辛料と赤系果実。オークとの相性も良い)
 標高230〜900メートル、良い畑はこの中腹に位置する。
 低地は暑く、低価格のワインが作られる。

サントリーニ(エーゲ海の火山島)
 アシルティコ(熟した柑橘、有核果実の凝縮された風味、高い酸味)
 ヴィンサント(甘口、遅摘みぶどうを天日干ししオークで二年熟成、高い酸味、熟成が進むとキャラメルとナッツの香り)
 風が強すぎて葡萄畑を台無しにしてしまうため、 株が籠の形に低く仕立てられる。

ギリシャのワインスクールで飲んだサントリーニのアシリティコ。
銀座のロオジエでいただいたのも大変よかった。
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ドイツ
気候と土壌
大陸性気候。夏は雨が多く、秋には雨が少ない。
成熟期間が長く涼しいので、ぶどうは酸味を保ちながら完熟する。
条件が揃えばドイツのどの地域でも貴腐が発生する。
南向き、川沿い(反射熱を利用)、石の多い土壌、急勾配斜面の畑が最良。
急勾配の畑ではぶどう樹は頭部を残して剪定され、一本ずつ支柱を建て、その上で長梢を固定し、最大の日照を得て通気性をよくする。

ワイン法
プレデッカーツヴァイン(主に白ワイン。辛口のものはグローセスゲヴェクスと表記される)
カビネット(繊細。リースリングはライトボディ、青リンゴ〜柑橘、アルコール8~12%。ズースレゼルブ添加可能)
シュペートレーゼ(カビネット同様の製法で凝縮感とボディ、アルコール度数も高くなる)
アウスレーゼ(選別されたブドウの房からつくられる。有核果実、稀に貴腐の風味)
ベーレンアウスレーゼ(貴腐は必須ではない)
アイスヴァイン(貴腐は必須ではない。酸味と風味の調和、MLFや新樽を避ける)
トロッケンベーレンアウスレーゼ(貴腐必須。甘口、定アルコール、蜂蜜、有核果実、花など)

品種
リースリング(基本的に辛口はクヴァリテーツヴァイン、甘口はプレデッカーツヴァイン)
ミュラートゥルガウ(リーヴァーナーとマドレーヌロワイヤルのクロッシング。酸と風味は強くはない、花と果実の香り。)
シルヴァーナー(ラインヘッセン、フランケン。開花と成熟が早い)
シュペートブルグンダー(ファルツ、バーデン)
ドルンフェンダー(ライトボディ、フルーティー)

地域と村
モーゼル
 ベルンカステル、ヴェーレン、ピースポート
 川のすぐそばの急勾配の斜面
 ライトボディ、低アルコール、酸味高め、花と緑系果実
ナーエ
 シュロスボッケルハイム
 急勾配で南向き
 グローゼスゲヴェクス、しっかりした酸味、やや熟した果実
ラインガウ
 リューデスハイム、ヨハニスベルク
 川の北岸の山の南向き斜面
 BA、TBA、ミディアム〜フルボディ、熟した桃の風味
ラインヘッセン
 ニアシュタイン
 川の西岸の急斜面
 ドイツで最もフルボディ
ファルツ
 フォルスト、ダイデスハイム
 村の西側の急斜面
 最も乾燥→温暖な年には水不足となる
バーデン
 火山の南斜面
 最も南で温暖
フランケン
 南向き斜面
 シルヴァーナーを栽培。辛口でコクのある味わい、土の風味
 
オーストリア
気候と土壌
冷涼な大陸性気候。北の地域は冷たい北風の影響を受けるのに対し、東のハンガリー国境付近は東風で温められる。
ノイジードラーゼ湖周辺の産地は湖近くの低地にあり、湖周辺から生じる霧により、貴腐ワインを生産することができる。

ぶどう品種
グリューナーフェルトリーナー(高い酸味、フルボディで凝縮感ある、若いうちは柑橘や有核果実、白胡椒の風味、熟成により蜂蜜やトーストの風味)
ヴェルシュリースリング(フレッシュでシンプル、柑橘と青林檎、高い酸味、貴腐の場合あり)
リースリング(熟した桃)
ツヴァイゲルト(ブラウフレンキッシュとサンローランのクロッシング。柔らかなタンニン、木苺)
ブラウフレンキッシュ(中程度のタンニンと高い酸味、サワーチェリー)
サンローラン(ピノ・ノワールににている)

DAC
ニーダエスターライヒ(北部、北風)
 生産量最大。
 ヴァッハウはドナウ川からの日照を最大限に得る。
 グリューナーとリースリング、非常に凝縮感のある風味。
 ヴァインフィアテルはオーストリア最大、最初のDAC。
 クラッシック→オークなし、レゼルヴ→アルコール高・オークあり。
ブルゲンラント(ハンガリーより、東風で暖かい)
 ヴェルシュリースリングによる貴腐ワイン
 主にツヴァイゲルトからなるオーストリア最良の赤ワイン。
  


昨年松屋でシュクメルリが発売された時はまだ南米あたりにいたので、発売開始に合わせて行ってきました。
ジョージア料理が松屋で食えるなんて、2018年には考えられませんでした。IMG_4061

旅館の鍋っぽいやつで煮込まれるシュクメルリ、最後の方にはチーズが鍋底にくっついてこれはこれで美味しいです。
にんにくがごっついという噂通り、生ニンニクめちゃくちゃ絞った味がしました。
この青臭いようなニンニクの匂い、ジョージアではみぞれのように生ニンニクがかかってたのに嗅いだことがないので、土壌や気候や品種云々の違いなんでしょう。

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続いてコンビニで買ったシュクメルリラーメン。

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謎肉は鶏肉っぽい味に寄せられてるのは流石の日清、キャベツやらの野菜はご愛嬌、という感じです。
濃厚でにんにくが効いたスープは、お湯ではなく牛乳で作るとこれまたきっと美味しいと思われます。
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蓋の裏には松屋の店舗で使えるチーズ増量クーポンがついてます。
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